儲かっているはずなのに苦しい? 「決算と実感のズレ」の正体

おはようございます。東京・練馬の税理士、村田龍矢です。

今日は、儲かっているはずなのに苦しい? 税理士が教える「決算と実感のズレ」の正体、というお話。

決算と実感にズレがあるかも

決算書をお作りして、お客さまにご報告すると、

決算の数字と実感にズレがありますとおっしゃられることがあります。

それはなぜなのか?

偏に、決算はビジネスが儲かっているのか損失が出ているのか「会計ルールに則って」表すもの。

この「会計ルール」がくせ者なので、実感とズレがあると考える一番の原因なのです。

「決算と実感にズレ」と聞いて、大きく2つのパターンがあるように思います。

一つは、決算の内容よりは、思ったよりお金にゆとりがあるんです、というパターン。

もう一つは、決算の内容に比べて、お金が厳しいです、というパターン。

それぞれ、紐解いていきましょう。

お金にゆとりがあるな

決算の数字は思ったよりも良くなかった・・・。

でも。お金には余裕があるな。

こういう場合、何が起きているのでしょうか?

ロジックで言うと、

会計ルール上では収入にならないけど、入金があった。

会計ルール上では経費となるけど、出金がなかった。

こういうことになります。

・・・と言われても、イメージつきませんね。

例えば、

「売掛金の回収」

をした場合。

この場合、売掛金の入金があってもそれを収入にはしないですよね。

売掛金の回収とは、以前収入に計上した取引についてお金を回収した、ということですから。

これが、年度をまたいだ場合にズレが生じるわけです。

昨年度に売上にしたものを、今年度でお金を回収すると、

収入にはしないけど(昨年度に収入にしていますからね)、入金があった。余裕がある。

と思えるのです。

今度は逆に、「減価償却費」も観ておきましょう。

昔、固定資産を買った。その購入代金を少しずつ経費にするもの、ですね。

購入代金を支払ったのは昔の話。でも、直近の年度まで引き続いて少しずつ経費として決算に計上している。

今年度ではお金は別に出ていかないけど、経費にはなっている。

決算の数字と比べて、お金が残っているな、と思えるのです。

思ったよりもお金がないぞ

もう一つのパターン。

今年は決算の数字がいいぞ。でも、お金に余裕がないのは何で?

会計ルール上では収入になるけど、入金が無かった。

あるいは、会計ルール上では費用にならないけど、出金があった。

こんなケース。

今年は売上が大きく上がった。ビジネスの規模もだんだんと大きくなっている。

それは大変結構!

でも、その取引。代金を確実に回収できていますか?

ここがズレの要因で、決算では「代金を回収できているかどうかにかかわらず」、売上としなければならないルールがあるのです。

何らかの理由で入金が遅れている場合。

決算は好調なのにお金が苦しい。肌感覚と数字が乖離します。

あるいは、自動車や機械など、固定資産にお金を使った。

事業に必要な機材にはドンドン投資すべきです。

でも、お金が一気に出ていっているのに、経費となるのは複数年単位。

「減価償却」と言います。

固定資産は、使用する期間(耐用年数)で分割して経費とする会計ルール。

お金が出ていっても決算上では一部しか経費にならないのですから、それが決算の数字は好調になるわけです。

この、「決算書の数字」と「お金の入出金」のズレ。

大きくなると「決算書は黒字なのに、お金が無くて倒産」ということもありえるのです。

「黒字倒産」と言います。

お金が厳しいぞという経営者の肌感覚は、会計ルールよりもビジネスの生き残りという観点ではずっと正しくリアルなもの。

黒字の決算を出して儲けることも重要ですが、決算書の数字とは別に、

手元のお金を確実に増やすことも忘れないようにしてください。

そして、「うちの決算書、何だか肌感覚とズレがあるな」とふと思ったら、税理士に相談してみてください。

一緒に、原因を解明するお手伝いをいたします。

【編集後記】

昨日は午前中はブログ更新と自重トレーニング。

午後からはお客さまの申告関係の集計。

別のお客さまのExcel会計。

ノート,会計

Posted by corner-stones