「◯◯だったことにする」は破滅の呪文。重加算税という名の「人生の授業料」について

おはようございます。東京・練馬の税理士、村田龍矢です。

今日は、「◯◯だったことにする」は破滅の呪文。重加算税という名の「人生の授業料」について。

「◯◯だったことにする」

何か問題が発生したときに、現状を取り繕うことがあると思います。

「これはこういうことだった」という前提で話を進めてしまう。

今更もう取り返しがつかないとか、

犠牲を避けなきゃいけないとか、

いろんな理屈で本当は違うのに、うわべだけ取り繕ってしまう。

こういう事は、大体良くない方向に使われることが多いと思います。

特に、税金分野では超危険です。

本当は違うのに外側だけを取り繕うことを「仮装」と言います。

事実を仮装して申告書を作ってしまうと、

重加算税

というその名の通り、重たい罰金をふんだくられることになります。

そしてそれは、税務署の「ブラックリスト」に登録されることになり、

税務調査の機会が増加する原因になるのです。

例①外注だったことにする

ちょくちょく、話を聞きますね。

従業員と契約を結んで、以降は「外注先」と取り扱うことにする。

従業員、つまり、お給料ですね。

お給料払うって税金上大変なんですよ。

毎月税金や社会保険料を徴収して払わなければならない。

しかも、消費税の計算上も税金が増えてしまう。

外注先として扱えば、

所得税や住民税は外注先が自分で申告納税する。

社会保険も同じくです。

外注先は当然事業主ですから、消費税も引ける。

いいことずくめじゃないですか!

・・・そんなうまい話がないんです。

契約を交わせば従業員が外注先になる、なんて、たかが紙切れ一枚で変わるわけないです。

税務調査では「実態」というものをじっくり調べます。

働く場所や働く時間帯をこちらが指定。

仕事で使う事務用品やパソコンなんかもこちらが支給。

挙句、タイムカードまである?

どこにそんな外注先がいるんでしょうか?

外注先は「事業主」ですからね。

結果が全てという世界です。

働く場所や時間帯を決めたり、仕事に必要な道具をただであげたり、タイムカードで働く時間を管理するなんて、

事業主はそんな制約は受けません。

そういう扱いを受ける人を、まさに従業員と言うんですよね。

契約書という紙切れ1枚で事実関係をじ曲げる事はやめましょうね。

税務調査でばれてからでは手遅れです。

例②仕事をやってもらったことにする

こちらも典型例ですねー

本当は取引がないにもかかわらず、仕事をやってもらったことにしてお金を払う。

契約書を交わしたり、嘘の請求書を作ってもらって。

仕事をしてもらった事実を仮装して経費にしてしまう。

しかも、現金で払ったなんてことにすれば、自分だけで完結する。

誰にも迷惑をかけない。

簡単なやり方。

・・・普通に嘘の経費だとばれますよ。

調査官もそこまで甘くはないです。

どういう取引だったのか、事実関係をこれでもかと根掘り葉掘り聞かれることになります。

当然、そんな取引はしていないわけですから、どこかで必ず矛盾してしまう。

しかも、税務署には全国の事業者の申告情報が集まっていますから、

嘘の取引先の情報調べられれば、一発でバレます。

結構、気軽にやってしまう人もいるんですよね。

「こんな簡単なことで、税金を減らせるのか!」

と、言って。

代償は大きいですよ。

誤魔化した税金はもちろん、多額の罰金も付いてきますからね。

そして、重加算税は過去7年まで遡って課税されます。

7年分のツケをまとめて支払うことになるのです。

普通は資金ショートしてしまいますよ。

さらに、精神的な面。

「嘘の申告を出してしまった」

税務署からの電話におびえて生活することになりますね。

さっきも言いましたが、税務調査は最大7年間も遡るのです。

税務調査がいつやって来るか・・・。

その恐怖に耐えられますか?

「◯◯だったことにする」

税金の世界で、これほど危険な言葉はありません。

絶対に手を出してはいけませんよ。

【編集後記】

昨日は早朝にブログを下書き。

前日と同様に、税理士会の確定申告相談会に参加。

帰宅し、ブログ更新。

夜はローカルAIの実装に挑戦。