相殺取引にご用心!②

おはようございます。東京・練馬の税理士、村田龍矢です。

今日は、相殺取引と消費税について。

「売上の金額」が重要である

昨日のブログでは、売上と相殺されるお取引に気をつけましょうという話をしましたね。

例えば、売上先が自分に代金を振り込んでくるときに、振込手数料を請求額から差し引いて振り込んできたり、

建設業の場合だと、仕事で使う材料を元請けから有償で支給されたものとして、これも請求額から差し引いて振り込んでくるパターン。

他にもあるかもしれませんね。

こういう取引がある場合に、よくある計算の方法として通帳に振り込まれた金額だけを売上に計上してしまうというものがあります。

確かに、請求額を売上にして、相殺された振込手数料や材料費を経費として計算しても、利益の金額に違いはないかもしれません。

とはいえ、所得税の世界では、あまり関係のないことかもしれませんね。

でも、消費税の世界では大きな影響があるのです。

消費税の申告義務の判断基準である課税売上高の計算はあくまで請求金額で行うのです。

そのため、請求金額だと1000万円を超えたにもかかわらず、入金額で売上の計算をしていたがために結果的に消費税の申告を怠っていたという事例をよく見かけます。

税務調査で指摘を受けた場合、大きな罰金をかけられることになりますので、気をつけましょう。

こういうお話をしました。

他にも気をつけたい消費税

消費税の申告義務の有無以外にも、気をつけたいものがあります。

例えば、2割特例と呼ばれているもの。

インボイスを登録した方で、2年前の課税売上げが1000万円を超えていなかった場合。

本来は消費税の申告が不要なのに、インボイスを登録したばかりに消費税の申告をしなければいけなくなった。

こういう方のために消費税の計算を比較的簡単にできる特例のことです。

条件の一つとして2年前の課税売上げが1000万円円を超えていなかったというものになりますので、2割特例を使えると思っていても、相殺取引の影響で請求ベースで売上を再集計したら1000万円を超えていた場合。

この2割特例が使えなくなってしまうことになります。

税金の計算をやり直さなければいけなくなってしまうんですね。

もう一つのパターンとして、簡易課税というものもあります。

これは、2年前の課税売上げが5000万円を切っていれば、事前に届出を出すことを条件に使える制度で、2割特例と同じく消費税の計算を簡単に行える特例です。

同じように、請求書ベースで売上を再集計したら基準を満たさなかった。申告のやり直しを求められるわけですね。

このようなパターンで計算誤りを指摘される場合、最大で5年分の消費税の申告書の修正を求められる可能性が高いです。

納税額にもよりますが、大きな負担になる事は想像に難くないですね。

自分の売上がいくらなのかわかってますか?

ポイントはまさにここですね。

自分の売上が1ヵ月でいくらあるのか、引いては1年間でいくらなるのか。

把握ができてますか?

請求書を出さずに仕事の発注元から「支払い明細」をもらって、それで管理している方もいらっしゃると思います。

いろんな取引形態があるので、それでも構わないです。

でも個人事業主です。

自分のビジネスに関する数字はなるべく自分で把握しておくべきだと私は思っています。

難しい税金の話をしてくださいということではないのです。

今月はいくら売上があったのかな?

大体今年は売上がいくらぐらいになるのかな?

これを、税理士が作った確定申告書を見ないとわからないというのでは心もとないです。

ぜひ自分のビジネスの数字に興味を持ちましょう。

会計や税金に関しての専門的な知識に関しては、喜んでサポートさせていただきます。

【編集後記】

昨日は午前中はブログ更新。

午後から外出し府中へ。税務署と打ち合わせ。カフェでパソコン。