独立したら「前任者」はいない。未来の自分のための仕事術

おはようございます。東京・練馬の税理士、村田龍矢です。

今日は、独立したら「前任者」はいない。未来の自分のための仕事術。

前任者は「いるもの」だった

国税で働いていた時は、毎年のように人事異動で職場が変わっていました。

まぁ、職場が変わるといっても。

隣の部屋に移るとか、1個下のフロアに移るとか、その程度のことも多かったのですが、

少なくとも、去年と同じ席に座っているということはなかったように思います。

人事異動の際に行われることが、仕事の引き継ぎ。

去年、その仕事の担当だった職員から、仕事の内容の簡単な説明だったり着任後に行わなければならない仕事の内容について簡単なレクチャーを受けます。

ご多分にもれず、ご丁寧なマニュアルなんてものは存在しません。

簡単なメモと、口頭での説明だけ。

最初は、こんなもので仕事に耐えうるのか心配したものでしたが、意外と何とかなるものでした。

それは、前任者の仕事の痕跡がきちんと残されていたからです。

それが何よりのマニュアルでした。

その仕事の痕跡というマニュアルを見ながら、何とか毎日仕事をこなしていく。

ちなみに、私自身、私の次の担当者に向けてマニュアルめいたものを作ろうと思ったこともありましたが、

基本的には忙しさに追われて断念することが多かったですね。

だからこそ、自分の行った仕事の痕跡。

成果物だったり、関係者とやりとりしたメールの記録だったり、仕事を検討するにあたって収集した資料なんかも、全てを残しておきました。

この前任者の仕事の痕跡が、何よりのマニュアルになるのだと思っていたからです。

独立すると前任者はいない

ある意味。

前任者が残していたものと同じクオリティの成果物を仕上げていれば、基本的には大丈夫だったわけです。

もちろんこれは、その時々の上司の意向も多いに関係してくることではありますが、

少なくとも、去年と違う方向性にいきなり変えたり、根本的に異なるような仕事を行うという事は少ない職場でした。

例外はありましたが・・・。

前任者が「免罪符」となっていた側面はあったんでしょうね。

独立すると、状況は一変します。

前任者なるものは存在しなくなるわけです。

これまで税理士さんとお付き合いをしていたお客様であっても、お手元に残っているのは、申告書だったり会計帳簿といった成果物のみ。

どういう形でそのような成果物と至ったのか、経緯がわからない事は普通です。

成果物から逆算して推測していくしかないのです。

そして、何より。

前任者がやっていた通りに私も申告書と会計帳簿を作りました。

これは、全く何の意味も持たないのです。

税理士と言う専門職である以上、仕事に対する責任は自身が負うべきもの。

前の税理士さんがやっていた通りに私も作ったので、私は悪くありません。

これは言い訳にはなりません。

また、そもそも、税理士に仕事を頼むことが初めてのお客様もいらっしゃるわけです。

前任者がいるわけがありません。

自分でイチからお客様の事業のお話を伺い、書類を拝見し、100%自分の責任で仕事を行う必要がある。

前任者がいない状況は、やりがいももちろんありますがハードな状況でもあるのです。

自分こそが自分の前任者となる

仕事には、

年間通してコンスタントに行うものと

ある一定の時期にしか行わないもの

があります。

年間通してコンスタントに行っているのであれば、特段意識せずとも仕事に支障は無いのですが、

ある一定の時期にしか行わない仕事となると、忘れます。

自分が何をすればいいのか?

覚えていないのです。

こういう時は、自分の前回の仕事内容を見て思い出していくしかありません。

自分を自分の前任者とするのです。

自分の仕事の成果物はもちろん、いつ頃から仕事に手をつけたのか日誌を作成したり、お客様や関係先とのメールやメッセージの記録。

こういったものを次回の自分のために残しておく。

そうすれば、思い出す時にもストレスが減ります。

私自身、手痛い失敗をしたことがあります。

自分の確定申告作成の際に、昨年分の「未払費用」の内訳を失念してしまったのです。

どういう取引の費用を未払費用にしたんだっけ?と半日かけて昨年の帳簿と書類など、細かい検証する羽目になりました・・・。

もうこんな思いをしたくないと、税理士業でも仕事の痕跡を残すこととしたのです。

もちろん、マニュアルをきちんと残すことができれば良いのですが、

あくまで次善の方法として。

そして何より。

仕事の内容を全部覚えておくなんて人間には不可能です。

次回に向けて覚えていなければと、プレッシャーを自分にかけ続けるなんて、嫌ですよね。

仕事の痕跡を残しておけば、忘れても大丈夫なんですよ。

忘れるためにも、残しておくのです。

このように未来の自分のために、仕事の経緯からきちんと残しておく。

未来の自分が諸手を挙げて喜んでいる姿が見えますね。

【編集後記】

昨日は法定調書の作成をしておりました。

昨年の自分の仕事を見直して、思い出し思い出しながら進めておりました。

さて、昨日は午前中はブログ更新と自重トレーニング。

午後からは法定調書の作成と提出。

確定申告の打ち合わせに関する日程調整をお客様と。