その雑収入、見つけることはできますか?

おはようございます。東京・練馬の税理士、村田龍矢です。

今日は、その雑収入、見つけることはできますか?というお話。

一見、荒唐無稽だけど・・・

元職場の仕事がドラマになるということで、

私も早速視聴しました。

「おコメの女」ということで、

資料調査課のお話のようですね。

有名なマルサとは違って、令状を持たない「任意調査」。

でもいきなり現場に踏み込んで調査を行う。

かなりハードな職場だと思います。

私は幸いなことに(?)異動になることは無かったのですが、

色々と仕事の内容を伝え聞くことはあるかな、という感じ。

それくらいの解像度しかない私が第1話を見た感想は、

「まぁ、ドラマだよね」というところ。

実際の調査の現場からすると、やっぱり脚色は入っていますね。

ただ。おもしろかった、というのが率直な感想です。

でも、それだけで終わらせてはもったいないなと思うところ。

一般化して考えてみる

税金をごまかしていた手口は実際にドラマを見ていただくとして、

抽象的・一般化すると、

「メイン事業に派生する雑収入を除外していた」

ということですね。

これ、頭のいい人がやりがちなことなんです。

税金をごまかす一番単純なパターンは、

事業の売上を隠す、もしくは、経費を水増しする。

このどっちかなんです。

これを自分の事業本体でやってしまうと調査でバレやすいのです。

どこか書類に不自然な箇所が出てしまったり、調査官に対する事業概況の説明の際にどうしてもアラが出てしまうもの。

なので頭のいい人は、

メイン事業はきちんと申告して、メイン事業から派生する雑収入をごまかすのです。

人間という生き物は、そう簡単に嘘をつけません。

本人は冷静を装っていても、心理的な動揺はあるものです。

メイン事業は問題なく申告しているわけですから、動揺も少ない。

そして、メイン事業から派生する雑収入なんて、納税者本人が黙ってしまえば、調査官からすれば想像の範囲でしかわからないのです。

その事業の一番詳しいのは、納税者本人なのですから。

私がドラマを見て思ったこと。

「自分が調査官の立場なら、どうやって見つけるだろうか」ということですね。

雑収入を見つける?いや、難しいですよ

相当難しいと思います。

納税者からの概況聴取では当然、隠されて把握できないでしょうし、

帳簿書類や請求書などの社内の書類をざっと見て、

「おや?メイン事業以外に収入ありそうでは?」

と気付かなければいけない。

税務調査というものは、時間制限付きです。

たいてい2~3日程度。

その短い時間で、税金をごまかしているという尻尾を掴めなければ、おしまいです。

最初から「もしかしたら雑収入がおかしいかも」というあたりを付けて調査を展開するならともかく、

まぁやはり最初はメイン事業から検討していくものですからね・・・。

調査官の立場として、自分にはハードル高いよなぁと。

翻って、税理士の立場として。

調査官以上に難しいでしょう。

税理士の立場で、雑収入の不正を見つけることはほぼ不可能です。

だからこそ。

こういう事例があるんだということは知っておきましょう。

「雑収入を除外」していたなんて、実は税務調査では古典的な話ではあるのですよ。

昔からよくある不正のパターンなんです。

それこそ、建設業のスクラップ売却の不正と同じですよ。

そういうことが税務調査の現場で発覚したときに。

納税者と一緒になってうろたえているようではいけません。

「ははぁ、あのパターンが来たか」と受け止めて、調査を軟着陸させるために知恵を巡らせる必要があります。

そのための事例研究として、

もし自分の関与先にドラマと同じ不正があった場合、どう立ち回ればいいのか?

こういう視点でドラマを楽しんでみてはいかがでしょうか?

【編集後記】

昨日は早朝にブログ更新。

以降は、オフ。