税務調査で調書を取られた場合のチェックポイント

おはようございます。東京・練馬の税理士、村田龍矢です。

今日は、税務調査で調書を取られた場合のチェックすべき箇所について。

(※調書は正確には「質問応答記録書」と呼称しますが、以下の本文では調書と記載します。)

読み上げ版はこちら↓

調査官は調書に何を書いているのか?

最近、この手の話を連続してブログに書いているので、ぜひそちらもご覧ください。

→「重加算税をかけるぞ」と言われたら

→税務調査で「調書」を取られたら

さて、調査官が調書を作るときに何を書いているのか?

端的に言うと、

あなたが不正な行為をして申告書を作り、税金をごまかした。

こういう「ストーリー」を書いているのです。

そう、ストーリーです。

ですから、極端に言うと調書に書いてあることは税務調査の上での事実であって、「真実」かどうかは重要ではないのです。

重加算税をかけることができるための事実が書いてあるかどうか、なのです。

ここがポイントです。

この「事実」、大きく分けて2つ。

1つめ。「納税者が、納税額を少なくしようと考えていたこと」

2つめ。「提出した申告書が、仮装隠ぺい行為の結果、作成されたものであること」

調査官は、この2つを調書の中身に盛り込みたいのです。

ポイント1つめ

「納税者が、納税額を少なくしようと考えていたこと」。

その手の本では、「過少申告の意図」なんて書いてあると思います。

調査官の作った調書、最初に読んだときビックリされるのではないでしょうか?

「私、そんなこと思ってないけど」というようなことが書いてあるかも。

申告書を作るにあたって、あなたが何を考えていたのか。

それはあなたにしかわかりませんからね。

違うなら違うと、はっきり主張すべきです。

私はそんなことは思っていませんと、否定したとしても。

調査官は訓練を受けていますから、色んな証拠を挙げてあなたが納税額を少なくしようと考えていたことを認めさせようとしてきます。

「○○の証拠があるから、納税額が少なくなることはわかっていたでしょう?そう思いませんでしたか?」みたいにね。

私が傍にいたら、「決めつけの質問は止めてくださいね」とツッコミを入れるところですが、

お一人で対応している場合は調査官からそういわれると、

「そんなものかな」

と思ってしまいがちです。

でも、そこで「はい」と言ってしまうと、あなたが納税額を少なくしようと考えていたことになってしまいます。

先にも言いましたがあなたが内心どう考えていたのかはあなたにしかわかりません。

違うなら違うと、気持ちを強く持って主張していきましょう。

ポイント2つめ

「提出した申告書が、仮装隠ぺい行為の結果、作成されたものであること」

ここが調査官の最大の「腕の見せ所」です。

いかに、納税者が悪辣な手段を用いて税金をごまかしたのか、ストーリーを創作するのです。

もちろん、架空のストーリーではないですよ。当たり前ですね。

そんなことをすれば、調書の偽造になりますからね。

申告書作成の元になった書類やデータ、関係者の証言などをきちんと押さえた上で、納税者が不正な手段を使った事実を描き出すのです。

調査官がストーリーを描き出すなら、あなたも自分にとっての真実のストーリーで対抗しましょう。

例えば・・・

大事な書類を提示できず、追及されている場合。

調査官は「納税者が書類を破棄した」と調書に書きたいわけです。

書類を破棄、という行為は「仮装・隠ぺい」の典型パターンですからね。

でも、実際には書類は無くしてしまったみたいで、たまたま調査官に提示できないだけだった。

その場合は、「書類を紛失した」というのが納税者にとっての真実。

であれば、紛失したと調書に書かせるべきです。

「破棄」と「紛失」で、ストーリーは全く違う結果になります。

単語一つのことと思うかもしれませんが、

重加算税をかけられたかどうかは今後の当局の対応にも影響しますから、単語一つにまでこだわるべきです。

調査官に調書を取られてしまった場合。

大変な状況ではありますが、ぜひこの2つのポイントを踏まえて臨んでいただきたいと思います。

【編集後記】

弊事務所では顧問のお客様以外にも税務調査の対応を承っておりますので、その場合はこちらから→

さて、昨日は早朝から栃木方面へ出張。

現地でまずランチ。佐野ラーメン。もつ煮が売り切れだったのは無念。

ランチ後にブログ更新。

午後からはクライアントのExcel会計の打ち合わせを夕方まで。