生成AIの反論文で税務調査は乗り切れる?

おはようございます。東京・練馬の税理士、村田龍矢です。

今日は、生成AIの反論文で税務調査は乗り切れる?というお話。

生成AIを使えば調査官に勝てるか?

税務調査を受ける側にとって、調査官は得体のしれない存在です。

そもそも、「税務署」というだけであんまり関わりになりたくないもの。

かつて働いていたときも、何かの拍子に職業を聞かれた際に、

はたして正直に答えていいモノかどうか、適当に「会計分野の仕事です」とか言ってごまかしたこともあったような。

最近はテレビドラマで取り上げられる機会もあるようですが、あまり良いイメージはないでしょうね。

そこで働いている人が自宅に来る、事務所に来て帳簿や決算を確認する、というシチュエーションは、

やっぱりイヤなもの。

それが、「この経費はおかしい、認められません」とか言われようものなら、パニックですよね。

でも、最近では生成AIがあります。

調査官に詰められたとき、反論文を考えてもらえば、問題なし!

反論文自体はどうでもいい

シチュエーションを入力して、調査官への反論を考えてとお願いすると、

さすが優秀な生成AI、サクッと考えてくれました。

読み込んでみると、まぁ確かにそう反論するよなという内容で、

これを現場で納税者から出されたときには調査官は慌てるだろうなというもの。

・・・ではありますが。

調査官が動揺したとしてもほんの一瞬です。

生成AIにいくら反論文を作らせたところで、

「その事実関係は正しいのでしょうか?どういうエビデンスがあるのですか?」

と、私が調査官ならそこを詰めていくでしょう。

生成AIに作らせた反論文は、

税法のルールから通達まで引いて、なんだったら裁判例までカバーして盛りに盛って書かれていますが、

しょせんはそれらは「お題目」でしかないわけですよ。

その反論文のロジック通りの事実関係があるのかどうか。

その事実関係はどのようなエビデンスで確認が取れるのか。

いくら、自宅仕事で家賃の50%を経費として計算していても、

50%を経費で計算するための事実関係が間違っていたら。

・・・本当は自宅で仕事をしていなかったら。

いくら優秀な生成AIが高度な反論文を書いたところで不安な心を一時的に鎮めるくらいにしかならないわけで。

事実関係のごまかしまでは、生成AIはやってくれませんからね。

事実関係の確定があってこそ生成AIは活きる

個人事業主が自宅の家賃の50%を経費にして申告書を作っていた。

調査官から、家賃は経費とならないと指摘を受けた。

こんなシチュエーションだったとします。

生成AIを使えば、反論文はできるかもしれない。

でも、実は自宅での仕事は

専用の区切られたスペースがないとか、

毎日出張ばかりでほとんど自宅にいないとか、

そもそも自宅で仕事をするような業種ではないとか。

ここで調査官から、

「自宅の平面図と仕事場として使っている写真でも見せてもらえませんか?」

「業務時間がわかるようなエビデンスはありますか?」

と事実関係を詰められて終了です。

経費にならないようなものを経費としていた場合は、いくら生成AIに頼んだって調査官との議論に勝てません。

まずは、ご自身が真っ当な事実に基づいて申告書を作っている前提で、そこを調査官から突かれている。

こういうシチュエーションでないと、生成AIもその高度な能力を発揮できないのではないかなと思います。

税務調査対策に生成AIを使うなら、日ごろからどんなエビデンスを備えておけば経費が認められるのか、

これを質問して事実関係の確定に役立てると良いでしょう。

いくら生成AIであっても、黒を白にはできないわけですね。

ご自身の正当な取引の事実を調査官に誤解されないように日ごろからしっかり固めていき、守る。

私たち税理士はそのためのサポートを全力で行っているのです。

【編集後記】

昨日は午前中はブログ更新と自重トレーニング。

午後からはお客さまが事務所に来所。会社の決算申告についての打ち合わせ。

夕方から都内に外出し、同年代の税理士さんとの懇親会に参加。