税務調査で「調書」を取られたら
おはようございます。東京・練馬の税理士、村田龍矢です。
今日は、税務調査の際、「調書」を取られた場合のお話。
(※「調書」とは、正式には「質問応答記録書」ですが、以下では「調書」と呼称します)
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「調書」を取られたということは・・・
税務調査を受けたとき。
自分の出した申告書に間違いがあって、税金を少なく申告していたことが発覚した。
「いくらくらいの追徴税額になるんだろう?認めたんだから調査ももう終わりだろう」
と思っていたら、目の前の調査官から
「答えていただいたことを調書に取らせてもらいますね」
と言われてしまった・・・。
これは、調査官はあなたの申告内容が「不正」なものと判断し、重加算税をかけようとしているということなのです。
ですから、できあがった調書にサインしてしまうと、とんでもないことになってしまうわけです。
完成した「調書」、ちゃんと中身を読んで!
この調書ですが、建前では納税者の回答内容を文書という形に残したい、なんて調査官は言ってくるかもしれませんが、
「あなたに重加算税をかけるため」
以外の理由はありません。
調書は私が若手の税務職員だったころは「紙に手書き」で、
最近では調査官が持参するパソコンで作成することも多いようですが、
とにかく作成すること自体が時間もかかり手間なのです。
とりあえず気軽に調書を作りましょう、なんて、調査官はしたくないわけです。
実際のところ、税務調査で重加算税をかけたという事実は、税務署内部で評価の対象になりますからね。
「ここぞという場面」でしか、あんな面倒なものは作らないわけです。
そう、目の前の調査官が調書を作りたいと言ったということは、今が「ここぞという場面」だということなのです。
それに、「自分は誠実に調査の回答もしたし、申告の誤りも素直に認めたから調査官も分かってくれるだろう」と考えるのは危ないですよ。
先にも言いましたが、あなたに重加算税をかけるために調書を作っているのです。
重加算税をかけやすくするために、バイアスがかけられた調書の内容になっている可能性が高いです。
調書を作成するとなると時間もかかっていることでしょうし、朝一から税務調査の対応もして疲労とストレスで頭がボーッとしていることでしょう。
さっさと調査官に帰ってほしいからと、できあがった調書の中身を確認することなくサインする。
これだけは止めてくださいね。
ここでもうひと踏ん張り。
手続き上、できあがった調書は調査官が納税者に「読み聞かせる」ことになっていますから、中身を一言一句きちんと読ませてもらって。
「あれ?」
と思ったことは、逐一細かく訂正を申し入れること。
「事実」は自分にしかわからない
調査官は、あなたが回答したことをベースに調書を作成します。
ですから、調書の内容で
「ここは違うぞ」と思った部分、
「こんなことを言ってない」と違和感を持った部分、
「変なニュアンスだな」と感じた箇所
があれば、容赦なく訂正を要求することです。
自分の申告作成にあたっての「行動」は言うに及ばず、自分の「心情・気持ち」については、自分だけしかわかりませんからね。
私も調査に立ち会った場合には、一文章ごとに調書の中身の確認をクライアントと一緒に行いますが、
あなたが違うと言わない限りは私にもどうしようもありませんからね。
「税理士である私」にも、あなたの行動や気持ちについては本当のことはわかりませんから。
調書の中身で事実と違う部分があれば、自分で違うと言わない限り調書の書かれたことが「事実」だと認定されてしまいます。
ですから、違う部分があればドンドン調査官に訂正をさせること。
私の場合、税理士の立場で調書の内容について10回ほど、訂正を要求したことがあります。
調査官もその都度、パソコンで直してくれましたが、
「そろそろ勘弁してもらえませんか」と調査官が言い出しましたので、
「あなたが納税者の回答内容を正確に調書に取らないから、こういうことになるのでしょう」と反論してやりました笑
かように、調査官はどうしてもバイアスのかかった方向で調書を作成する傾向にありますので、
調書を取られた場合には、自身の回答内容が正確に、事実や自分の気持ち、ニュアンスも含めて、記載されているかを必ず確認すること。
ここを、気を付けていただきたいと思います。
【編集後記】
昨日は午前中はブログ更新と自重トレーニング。
午後からはクライアントの決算作成。夕方から図書館へ。

