条文で見る 所得税計算の順序
もちろん法律に書いてある
所得税って、どうやって計算すんだっけ?はい、所得税法という法律に書いてあります。日本の制度上、「税金に関することは法律で決めること」という原則がありますので、事細かく書いてあります。
しかも全部文字で。数式で書いてくれると助かるんですけどねー。文字で計算過程を書かれると読み解くのが一苦労。
確かにそうやって計算してるわ
所法21①(所得税額の計算の順序)・・・はっきり書いとるな。
・前提 「居住者に対して課する所得税・・・」という部分。「居住者って何ぞ?」と思った方。とりあえず、日本に住所がある人とお考え下さい。これから書いていくのは、日本に住所がある人の計算方法となります。
(日本に住んでない人は?はい、別の計算方法が決まっております。また別の機会に)
・一号→自分の収入の種類を10種類に分けましょう。そして、種類ごとに、所得を計算してね。
所得の種類は、①利子所得、②配当所得、③不動産所得、④事業所得、⑤給与所得、⑥退職所得、⑦山林所得、⑧譲渡所得、⑨一時所得、⑩雑所得の10個。
・二号→この10種類の所得を3つに集約しましょう。
①~⑤、⑧~⑩までを合計した総所得金額
⑥の退職所得金額
⑦の山林所得金額
・三号→3つに集約した所得金額から、色々と引きます。(基礎控除とか、医療費控除とか)そうすると、
総所得金額→課税総所得金額
退職所得金額→課税退職所得金額
山林所得金額→課税山林所得金額
という風に、頭に「課税」の文字がくっつきます。
・四号→三号で出た数字に、税率をかける。
こうやって、所得税の金額が計算されていくと。うん、確定申告書の書式を見ても確かにその通りに計算してる。
条文からたどれるクセをつける
この取引に税金がかかるのかどうか。最終的な判断基準は条文です。今時、わかりやすい解説書も出ていますし、これから確定申告時期を迎えると申告書作成に特化した書籍が毎年出版されます。書籍を読めば簡単にわかります。
ただ、書籍にすべてが書いてあるかというと、そういうもんでもない。書籍に書いていない事例に遭遇した場合、条文に戻って自分の頭で考える必要があります。条文を読むのも訓練です。そのうち慣れてきます。
私自身、税金の世界への入り口が法律だったものですから、ここはこだわりたいなぁと思います。
【編集後記】
昨日は朝一のブログ更新。
午後から面談の資料作成と書類整理。少し疲労感。ペースを落として仕事。
税理士会の登録時研修、まだサイトにログインできないな・・・