前提を共有してお話する
おはようございます。東京・練馬の税理士、村田龍矢です。
今日は、前提を共有してコミュニケーションを取ろう、というお話。
自分が知っていることをショートカットしない
コミュニケーションを取るときに、自分が知っていることをショートカットして話をしてはいけません。
自分にとっては知っていて当たり前のことでも、相手にとっては初めて聞く話なので勝手に情報を省いてしまうとそこで誤解が生じます。
コミュニケーションに食い違いが出てしまうのです。
コミュニケーションに誤解が生じないためには、
事実関係という前提を押さえること、
がまずは必要となります。
これは税理士の仕事でもそうで、
税金のヤヤコシイ計算は、あくまでどのような取引があったのか、事実関係をはっきりさせないとできません。
事実関係があやふやなままでは、怖くて申告書を作れないのです。
まず事実関係が存在して、そこに税金のルールが乗っかる形になります。
次に、評価。
要するに、あなたはどう思ったの?ということ。
感情面のお話はあくまで事実関係と切り分けて整理する必要があります。
感情は色んな物事に左右されるものですので、これに事実関係が引きずられるとよろしくない。
自分はこう思ったので、事実もこうに違いない。これを思い込みと言います。
事実関係と評価を厳密に切り分ける。
事実関係は正確に押さえ、評価は別に扱う。
「前提」を共有し、「評価」は傾聴する
特に相手が感情的になっている際は、こちらが冷静に対応する必要があります。
事実関係という前提を押さえる際は、厳しく。
お相手によっては、話が飛んだり関係ない話を始めたり肝心な部分をしゃべらないなんてことがあり得る。
そこを、しつこくしつこく、端的に質問をする。確認できるまで何度も。
私がこの作業をしていると、クライアントを詰めているように見えるかもしれませんね笑
でも、大事なんです。ここをおろそかにすると、税金の計算を間違えます。
で、具体的には何を確認するのか?
5W1Hと言いますね。
いつ、どこで、誰が、何を、なぜ、どのように
ここを一つずつ押さえる。できればエビデンスがあればいいですね。
この確認は、「わからない」ことを確認するという意味もあります。
5W1Hのうち、ここの部分はエビデンスがないからわからないね。ということも押さえましょう。
エビデンスはないけど、記憶ではこうだった。
これが重要で、5W1Hのうち何が抜けているのかをはっきりさせてどう補うのかを考える必要があります。
この作業を行うことで、ようやく問題の前提がお互いに共有できたことになります。
そして前提の共有をしつつ、「評価」についても対応します。
その事実について、お相手がどう思ったか、何を考えたのか。
これは、事実関係とは切り離して扱う必要があります。
あくまで主観的なものですからね。ですので、よくよく「傾聴」させていただく。
議論はしません。主観的な事柄ですから、合ってる間違ってるということではないので。
専門家としてクライアントとのコミュニケーション
この辺り、「鍛錬」は必要でしょう。
私の場合、税務署の窓口に出させてもらって非常に良い経験をさせてもらいました。
もう10年以上も前ですが、税務署の窓口には色んな方が色んな用事でお見えになります。
応対するたびに、納税者のお話する内容から前提となる事実関係を抜き出して、どう反応すべきか考える必要があります。
こういう書類をご案内すればいいか、関係部署を判断して担当者に繋ぐか、そもそも税務署に来るべき話ではないとお話するのか。
こういうことを即座に判断する。
応対の際に、納税者の発言中の「評価」に引きずられると間違うわけです。時間もかかりますしね。
役所の悪口とか、税制への不満とか、そういうことは事実関係と切り離してご対応する。
ここでけつまずくと、窓口に行列が並んでしまうわけですね。
税理士となってからは、確定申告時期の無料相談会に参加することもあります。
そこでも、この経験が役に立ちました。
時間は無限にあるわけではないので、的確に情報をお聞きしてご案内をする必要があります。
無料相談会にいらっしゃるお客様は、ご高齢の方や開業後初めて申告を出すという方など、税理士という職種と普段出会うことが無い方が多い。
そうすると、色々とお話をしたい、聴いてみたいと思われているのです。
実際の相談で、たくさんお話される中から前提となる事実関係を抜き出して押さえつつ、あるいは傾聴して理解を示す。
税理士となって思うのは、求められるコミュニケーション能力のレベルが高いなということ。
税制の勉強も必要ですが、同じくらいコミュニケーション能力の鍛錬も積んでいきたいですね。
【編集後記】
昨日は朝一のブログ更新。
午後からはクライアントの届出作成と提出。
申告ソフトのクセには触りつつ慣れる。

