「税務署の眼」をどこまで気にするか

おはようございます。東京・練馬の税理士、村田龍矢です。

今日は、税務署からの視線をどこまで意識する必要があるのか、

というお話です。

税務署からは可能な限り眼を付けられたくない

誰でもそう思いますよね。元国税の私だってそうです笑

なので、脱税行為をしないのは当然ですし、脱税行為への協力を求められた場合に税理士として応じないのも当たり前。

脱税は犯罪ですからね。

まぁ、脱税なんてやってない人の方が圧倒的に多いでしょうから、ここは問題ないでしょう。

気になるのが、自分では正しく確定申告をしているはず、でも本当にこの申告書の内容で

問題ないのだろうか・・・?

こういう方が多いんじゃないでしょうか。

ポイントは「異常値」

ひとつ、アドバイスを行うとすると、

「異常値」は眼を引きやすいということ。

「売上が去年の2倍になりました。利益がたくさん出ました。」

こういう内容なら別に構わないのです。

ポジティブな方向の異常値ですからね。

逆に、

「売上が去年とそんなに変わんないのに、利益が大幅減」

こんなケースが眼を引きやすいのです。

一般的に、売上の規模がこれまでと大きく変わっていないのに利益が減るようなケースでは、

何らかの経費が増えたのか、事業で損失でも出たのか・・・

あるいは、売上をごまかしてるとか・・・

などなど、国税時代を思い出して、ちょっとヤバそうな想像が出てしまいますね。

そして、売上は一般的に銀行口座に振り込まれるものが多いでしょうから、

ごまかしは効きにくい。

となると、経費、損失が原因なのかなぁというところ。

で、実際に税務署に提出してもらった収支内訳書や決算書を見ていくと、

「何だか気になる経費があるような・・・」

となっていくと。

最近の税務調査は、調査先をAIを利用して選別しているという話も聞いてはいますが、

案外、調査に来るような理由ってこんなことがきっかけだったりするのです。

サラッと説明をしておく

「別に経費をごまかしたり、おかしな損失を出したわけじゃない。ちゃんとした理由がある」

私がおすすめする方法は、

申告書に説明を書いておくということ

です。

これこれこういう理由で~、今期はこの数字になりました。

こういうトピックがあって、こういう内容の決算になってます。

こんなことを、サラッと書いておく。

そうすれば、税務署の調査官もそれを見ますので、(かつての私も)

その説明書きで納得してくれれば注意から外れる・・・かもしれません。

で、具体的にどこに書くのかと言うと

  • 所得税の収支内訳書→2ページ目「本年中における特殊事情」の欄
  • 所得税の青色申告決算書→3ページ目「本年中における特殊事情」の欄
  • 法人税の事業概況説明書→2ページ目「当期の営業成績の概要」の欄

です。

自由記述欄みたいなものですから、ここを使いましょう。

もちろん、特に気になる項目が無い場合は、スルーしても全然問題はありません。

ただ、私見ですが、こんなことで税務署の注意をそらせるなら安いもんだとは思います。

【編集後記】

昨日は朝から王子に出張し、クライアントとお昼過ぎまで面談。

近場で昼食を済ませ、帰宅。

帰宅後、諸々の問い合わせへの対応を行い、夕方にブログ更新。

夕食後は「三國無双ORIGINS」。