「技を盗む」とは
おはようございます。東京・練馬の税理士、村田龍矢です。
今日は、技を盗むということ。
「仕事は見て覚えるもの」
もし、入った職場の雰囲気がこんな感じだったとき。
一体、どうすればいいのか?
昭和の時代や、特に職人気質の方が多い職場は、こういうことを言って新人に仕事の方法を指導しないということもあったようです。
さすがに、元号も令和に入って7年目。
少子化も進んでいますし、今時は会社でも新人は大事にされていることも多いでしょうから、こんなことを言って部下・後輩への指導を放棄するような人は減ってはいるのでしょうが、
万が一、自分の「指導担当」の先輩や上司がこういうタイプだったとき。
まぁ、大変ですよ。
職場内の新人研修もあるのでしょうが、実務的なこと(職場内での書類の作り方や決裁フローとか)は、意外と全体研修では教えてくれないものです。
実務的な内容は、仕事をしながら一つずつとか、職場内のもっと小さい部署単位、あるいは先輩が新人に1人ずつ付いてとか、そんな感じでレクチャーを受けるのです。
ですから、こういうタイミングで適切なレクチャーを受けることが、もし、できてないと不安ですよね。
特に、周りの同期と自分とを比べて、置かれた環境にモヤモヤしてしまうと、かなりキツイです。
こういうことは、お酒を飲んで解決するものでもないですし、退職代行を使ってもいいのですが・・・
「モデリング」を使ってみよう
=ある出来事を小さな構成要素に分解して分析すること。
を言います。
真似するとも言います。
これが「仕事を見て覚える」ということなのです。
少なくともその人がそういう動きで仕事をしているのですから、真似をしても間違っているわけではない。
むしろ、自分自身が試行錯誤して新技を開発するより、よほど簡単です。
モデリングのパターンとしては2つ。
1つ目は、目に見える部分をそのまま真似をするということ。
この段階では、なんでそんな行動を?とか思わずに、見かけの行動を丸パクリします。
こう言うと、
途中の過程に無駄がありそうだから、省略してしまおう。
とか思ってしまうことがあるかもしれませんが、まずは丸パクリします。
「守破離」とも言います。まずは、やり方をそのままトレースします。
モデリングをしたい人の「仕事の成果物」、報告書とか、作成した資料なんかがあればそれを見るのも良いでしょう。
そしてパターン2つ目。相手の仕事のやり方について、なんでそんな方法を取っているのか、「思考パターン」を真似る。
1つ目で形式的な面を真似しましたが、今度は頭の中身まで真似をします。
どうしてその人はそのタイミングでそのような行動をしたのか。これは、見ているだけでは、実はわかりませんね。
やはり、本人に直接聞いてみないと。
でも、聞いたところで期待する答えが返って来るかどうかは別問題。
人間という生き物、結構無意識で行動していることが多いものです。
それが本人の行動パターンとなっているならなおさら。
なんでそんなことを?と聞いても、本人にとっては当たり前すぎて答えようがないのです。
ですから、2つ目のパターンは「努力目標」ですね。
ここで、自分の行動原理を言葉で語ることができる人がいれば、その人は大物です。
ピッタリ張り付いてもいいくらいです笑
見に見える形式的な行動と、思考パターンを丸パクリして自分自身に染み込ませたら、ここでようやく自分流にアレンジです。
自分流にアレンジして、ようやく自分のモノにした、と言ってもいいでしょう。
ただ、焦らず。まずは、自分自身にしっかりと染み込ませてから。
仕事を教えないことは自分も損をする
人に仕事を教えるということは、実は非常に高度な技術なのです。
言いたいことを言えばいい、伝えたいことを伝えればOK。
そんなわけがありません。
教えたい内容が相手に伝わっていない、伝わっていても理解できていない、これでは意味がありませんね。
なので、まずどのように仕事を教えるのかを考えなければならないのです。
考えるとは、
自分の仕事内容を言語化する
ということ。
自分の仕事内容を客観的に見て手順を分析して、言葉・書面にしてアウトプットする。
こういうことなんです。
・・・めちゃくちゃ難易度高いんですよ。
ただ、この作業を行うことで、教える側にとっても自分の仕事内容を可視化できますので、更なる改良ができる余地があるのです。
あ、自分の仕事、無駄があったなとか。
可視化しないと気づかないものなのです。
だからこそ、仕事内容を教えるということをしないと、教える側にとっても損ですよ、ということを言いたい。
できない人も多いでしょうね。そういう人は、言語化できない代わりに仕事をしている姿を隠さないで見せる。
これで最低限役割を果たしたということにしましょう。
そうすれば、優秀な後輩部下がモデリングをして勝手に学んでくれるかもしれません笑
「技を盗む」とは、自分の仕事内容を言語化できない人間にとって、教える手段だったのではないかと思う次第です。
【編集後記】
昨日は朝一のブログ更新。
午後からは資料作成を引き続き。
翌日の出張の準備も行う。