大きいものは分割する
おはようございます。東京・練馬の税理士、村田龍矢です。
今日は、分割して対処するということ。
物量に圧倒されそうなとき
例えば・・・
所得税の申告書を5年分一気に作る、
というとき。
残念ながら、個人事業を開業して以来、一度もご申告をしてこなかった。
というクライアントからのご依頼をいただくこともあります。
別に焦る必要はなくて、本来は腰を据えてじっくりやれば良いのです。
ただし。
緊急を要する場合。
「税務署から調査に行きますという連絡が入っています。」
こういうケースでは、
調査開始までに申告書を提出できるかどうかが分かれ目です。
端的に、罰金の金額が少なくなる、ということもありますが、
私の個人的なケースでは、調査開始前に申告書を提出してしまえば、
早期に調査が終結することが多いように感じています。
調査開始までに申告書を出せない場合は、調査官の方で金額を集計することになりますので、
やはり時間がかかってしまうようです。
最低でも2カ月くらいはかかるかなと。長いと半年以上とか・・・。
調査が終わらないというのは、クライアントにとっても負担ですので、
調査スタート前に申告書を5年分提出することを自分に課しています。
5年分の確定申告書を一気に提出する。
なかなかの物量ですね。
何から取り掛かるのか
さて、こういうときに大事なことは、全体量を想像して勝手に圧倒されない、ということ。
個人事業主の5年分の申告、とそれだけ聞くと物量が多そうです。
ただ、お話をよく伺ってみると、
売上は1社のみ。銀行口座へ振込。
経費としては、仕事用の消耗品が多少と、ガソリン代や宿泊代、高速代、駐車場料金。たまに接待交際費があるくらい。
あとは、自宅家賃を経費にするかどうかとか、水道光熱費をどこまで経費にするかとか。
減価償却費もありますかね。
こういうケース。
売上の仕訳はざっと60本で済みます。だからまずは売上から手を付ける。
そうすれば、後は経費。
消耗品のレシートはせいぜい一月に数枚程度。
ガソリン代や駐車場料金の領収書がかなり多いか。
家賃や光熱費は月1回だし、減価償却費は年に1度。
こうやって考えますと、実際大変なのは「書類の整理」であって、整理がつけば道筋は見えそうですね。
- まずはヒアリングで取引の全体像を把握。
- 売上がシンプルそうなので、最初に売上の集計を済ませる。
- 続いて経費。まずは書類の整理を行い、科目ごとに分ける。
- 消耗品から手を付け、続いてガソリン代や駐車場代など。
- 家事関連費の按分をヒアリングする。
- 減価償却費の計算。
とここまで済みますと、決算書はほぼできているはず。
後は申告書。
社会保険の支払い状況や扶養の関係をヒアリングして、申告書に落とし込んでいきます。
これで、完成。
こうやって分割してみてみると、できそうな気が。
(消費税の課税事業者だった?それは大変だなぁ・・・。)
スモールステップ
コツは、
- ヒアリングなどをして、タスクの全体量をなるべく正確に把握する。
- その上で、手続きを分割する。小さく小さく。
ということだと思います。
どれだけ物量があろうとも、所詮はスモールステップの集合体でしかないはず。
全体だけを見るのではなくて、
スモールステップを一つずつこなしていけば、そのうち終わっています。
最近、私の一日の仕事始めは、
自分の昨日の日誌をSNSに投稿する
ことです。
数分程度。
でも、このタスクを行うことで、頭が仕事モードに切り替わるのです。
朝一から重たい仕事をするのは、キツイです。
【編集後記】
昨日は朝一のブログ更新。
そこから自身の確定申告を・・・と思ったら、意外と決算内容に気になることが出てしまい、
夜半にようやく提出。納税も。