特定事業によって土地等が買収されたときの特例
今日の「譲渡所得の特例」は、特定事業によって土地等が買収されたときの特例３種です。該当する状況は限定されるかもしれませんが、要点をまとめていきます。
これまでの「譲渡所得の特例」の記事。
目次
特定土地区画整理事業等で土地等を買収されたとき（措法34）
- ポイント
土地等が、特定土地区画整理事業等によって買収されたとき、特別控除が使える。
「土地等」→土地、土地の上に存する権利に限定されている。
- 国、地方公共団体などによって、土地区画整理事業などで買収されたとき。
- 都市再開発法で、市街地再開発組合に買収されたとき
- 防災街区整備事業組合に買収されたとき
- 古都における歴史的風土の保存に関する特別措置法などにより買収されたとき
- 文化財保護法などにより国または地方公共団体などに買収されたとき
- 森林法による保安施設事業のために国または地方公共団体に買収されたとき
- 防災のための集団移転促進事業よって地方公共団体に買収されたとき
- 農業経営基盤強化法に基づき、農地中間管理機構に買収されたとき
- 特例の効果
売却益の金額から2000万円を差し引く。
※措法36の2、36の5、37、37の4の適用を受けるときは、この特例は使えない。
特定住宅地造成事業等のために土地等を買収されたとき（措法34の2）
- ポイント
土地等が、特定住宅地造成事業等によって買収されたとき、特別控除が使える。
「土地等」→土地、土地の上に存する権利に限定されている。
- 地方公共団体などが行う住宅の建設又は宅地の造成を目的とする事業で買収されたとき。
- 収用の対償などのために買収されたとき。
- その他、公有地拡大や、沿道整備、中心市街地の整備、景観の整備などのために、特定の団体に買収されたとき。
（数が多すぎ）
- 特例の効果
売却益の金額から1500万円を差し引く。
※措法36の2、36の5、37、37の4の適用を受けるときは、この特例は使えない。
農地保有の合理化等のために土地等を売却した場合（措法34の3）
- ポイント
土地等を、農地保有の合理化などのために売却した場合は、特別控除が使える。
「土地等」→土地、土地の上に存する権利に限定されている。
- 農業振興地域の整備に関する法律による協議・調停・あっせんにより売却した場合
- 農用地区区域内にある農地を農地中間管理機構に売却した場合
- 林地保有の合理化のために、地域森林計画の対象となった土地を売却した場合
など。
- 特例の効果
売却益の金額から800万円を差し引く。
※措法37、37の4の適用を受けるときは、この特例は使えない。
【編集後記】
昨日はおせち料理を食べ、毎日のブログ更新。
午後からは事務所の決算作業。
自分の確定申告に備える。