賃上げ促進税制（個人事業主版）

2023-12-25

賃上げ促進税制は、所得税でも制度が用意されています。

従業員に支払う給料を、去年よりある程度増やせば、所得税から一定金額が差し引かれます。

賃上げ促進税制の概要（措法10の5の4）

1. 青色申告書を提出する個人事業主であること。
2. 国内で勤務する従業員に支払う給料であること。
3. 去年において国内で継続して勤務する従業員に支払った給料より、今年国内で継続して勤務する従業員に支払う給料が3%以上増えていること。

↓

1. 増えた給料の15%分を税額から差し引く。
2. 4%以上増えた場合は、10%分を上乗せして差し引く。
3. 教育訓練費が、去年より20%以上増えた場合は、5%分を上乗せして差し引く。

※事業所得に対する所得税の金額の、20%が上限です。

中小事業者の場合

1. 青色申告書を提出する中小事業者に該当する個人事業主であること。→中小事業者＝従業員が1000人以下の事業者。
2. 国内で勤務する従業員に支払う給料であること。
3. 去年において国内で勤務する従業員に支払った給料より、今年国内で勤務する従業員に支払う給料が1.5%以上増えていること。

↓

1. 増えた給料の15%分を税額から差し引く。
2. 2.5%以上増えた場合は、15%分を上乗せして差し引く。
3. 教育訓練費が、去年より10%以上増えた場合は、10%分を上乗せして差し引く。

※事業所得に対する所得税の金額の、20%が上限です。

大事なこと

確定申告をする際に、

• 給料の増加金額
• 今年、継続して勤務する従業員に支払った給料
• 去年、今年、継続して勤務する従業員に支払った給料
• 特別控除を受ける金額
• 特別控除の計算方法

以上を記載した明細を添付して提出することが条件！

また、給料の増加金額は、確定申告に添付した明細の数字が上限です。（後から給料の増加金額を増やして修正することはできないということ。）

※個人事業主向けの特別控除については、この記事もご覧ください。→特別控除と割増償却（所得税）

【編集後記】

昨日は毎日のブログ更新。

午後からはオフ。