「勝つ」のか「負けない」のか
おはようございます。東京・練馬の税理士、村田龍矢です。
今日は、「勝敗」について。
調査官のときは
基本的に、納税者側を攻める立場です。
相手の申告書や帳簿をチェックして、間違いがないか、不正な取引をしていないかを確認します。
「攻める」側というのは、相手からポイントを取り続けなければいけません。
「この取引について処理が間違っていませんか?」
といくつも言って、攻め続け、ポイントを取りにいけば勝ちです。
ポイント、つまり「増差」のことですね。この「増差」が大きくなればなるほどたくさんポイントが手に入ります。
「是認」の場合は、0点です。
もし、減額更正などしてマイナスになったら・・・?
当然、ポイントもマイナス。調査に行かない方がマシだったとなるでしょう。
税理士になって
基本的に、納税者側を守る立場です。
調査官からの攻撃に対応し、申告書・帳簿内容が正しいことを反論していきます。
「守る側」というのは、相手にポイントを取らせないことで自分のポイントを稼ぐことができます。
「この取引は税務上問題ありません。なぜなら~」
と、的確に反論し、調査官側にポイントを与えない。守りを固め、調査官に与えたポイントが少なくなるように動きます。
「是認」の場合、つまり負けなければ、満点です。
ただし。減額更正があった場合は・・・?
税理士にとってプラスでしょうか。それとも、マイナスでしょうか。
どっちが得意?
立場の違いでしょう。
調査官は、納税者の間違いを見つけて、たくさん増差を出す。何だったら、不正取引を見つけて重加算税を賦課できればもっといい。
税理士は、税務調査で「是認」の通知を受けることが目標。
どちらの方がいいのか。これは個人のタイプにもよるでしょう。
ただ私としては、攻め続け、勝ち続けるのは結構大変でしたね。
調査官のときは、ここだけは譲れない、申告を直してもらわなければ、という勝敗ラインを内心で引いていました。
ある程度ポイントを落としたとしても。
杓子定規に言えば、全部直してもらわなければならないのでしょうけどね。
税理士の立場となればどうか。
「是認以外の結果は認めない。」と、100点を目指して負けないことで頑張るのもアリではありますが。
ちょっと無理があるよなと思うところではあります。
特に、こちら側のミスで明らかに申告を間違ったような場合。これは、もう頑張ってもしょうがないかなと。
まだ別のところに勝敗ラインを引いて、対応した方がいいでしょうね。
【編集後記】
昨日は朝一のブログ更新とオンライン相談。
午後からは明日のセミナー準備。