消費税を学びなおす31~課税売上割合の計算~
おはようございます。東京・練馬の税理士、村田龍矢です。
今日は、消費税を学びなおす。課税売上割合の計算に入ります。
<前回>
何をする話なのか?
ここを押さえておかないと、これからのお話がよくわからなくなってしまいます。
まず消費税の計算は、
売上にかかる消費税-仕入・経費にかかる消費税
で計算します。
この計算式の後半部分、「仕入・経費にかかる消費税」については、場合によっては全額がマイナスできるわけではないのです。
仕入・経費にかかる消費税をマイナスする金額を計算するときに出てくるのが、「課税売上割合」なのです。
ものすごくシンプルに言うと、この課税売上割合をというパーセンテージを仕入・経費にかかる消費税に掛け算することになります。
ですから、課税売上割合をどうやって計算するのか、学ぶ必要があるのです。
<こちらも参考に>消費税を学びなおす23~仕入・経費にかかる消費税の計算~
課税売上割合
「割合」というからには、分数が出てきます。
まず分子。課税売上高+免税売上高
そして分母。課税売上高+免税売上高+非課税売上高
これで計算した結果が課税売上割合となります。
課税売上割合が大きくなれば、仕入・経費にかかる消費税の金額も大きくなりますので、消費税の計算結果が少なります。
逆に、課税売上割合が小さくなれば、仕入・経費にかかる消費税の金額が小さくなりますので、消費税の計算結果が大きくなります。
これ、結構大事なことなので。課税売上割合の大小がどういう結果になるのかは、しっかり理解するようにしましょう。
さて、注目すべきは、非課税売上高は分母にしか入っていないということ。
ということは、非課税売上高が大きくなると、課税売上割合は小さくなるということ。
あと、消費税の対象外となる仕入・経費の取引はどうなるのか。分子にも分母にも入りません。
課税売上割合を計算するにあたって
ポイント1:計算単位は?
→その個人事業主、会社の全体で割合を計算すること。
複数の事業を抱えている場合に、こっちの事業は課税売上割合が高いけど、もう片方は課税売上割合が低いのでそれぞれで計算したい。
こういうのはダメです。
ポイント2:小数点の処理は?
→基本、小数点以下の数字もそのまま使うこと!ただし、切り捨てて割合を計算をしている場合は、例外的にOKです。
ポイント3:返品とか値引きがある場合は?
→課税売上割合の計算に使う売上は返品や値引などを差し引いた金額です。
この場合は、「売上割引」も返品や値引きとして扱います。会計の話だと売上割引は「経費」になるのですが、消費税の計算では扱いが違うので注意。
【編集後記】
昨日は朝一のブログ更新。
お昼からは会計ソフトのマニュアルを色々と確認しつつ、集計も進める。