消費税を学びなおす24~仕入・経費の消費税で気を付けること~
おはようございます。東京・練馬の税理士、村田龍矢です。
今日は、仕入・経費の消費税についての続き。
<参考>
帳簿と請求書の保存
仕入や経費にかかる消費税の計算をするうえで、
帳簿と請求書の保存
はマストです。
しかも7年間。
もし万が一、このどちらかが保存されていないなんて言うことになると、消費税の計算のときに仕入や経費にかかる消費税を引けなくなってしまうのです・・・。
要は、消費税の納税額がとんでもなく増えるかもしれないということ。
しかも、ただ保存しておけばいいということではありません。帳簿と請求書には、書いておかなければならないことが決まっているのです。
何を書いていないといけないのか
まず「帳簿」から。
- 取引相手の氏名又は名称
- 取引年月日
- 取引の内容(軽減税率の対象である場合はそのことも)
- 取引の金額
「書いておかないといけない」とは言うものの、中身を見れば普通に会計ソフトを使っていれば入力してあるはずの項目ばかり。肩に力を入れる必要はありません。
続いて「請求書」。
この請求書は、前提としてインボイスである必要があります。インボイス以外の形式で請求書をもらってしまうと、消費税の計算ができないということに・・・。(一応、インボイスを発行しない事業者の方に対する対応として、特例措置も用意されてはいます。)
なお、インボイスに書く必要のあることは次の通りです。
- 自分の氏名・名称と登録番号
- 取引年月日
- 取引内容
- 商品・サービスの税抜価格(税込でもOK)を税率ごとに分けた合計金額
- 税率ごとの消費税の金額
- 取引先の氏名・名称
インボイス導入前と違うところ。
まず登録番号ですね。これを書き忘れてはいけません。それと、税率ごとの取引金額と税額。
ここ以外は、これまでの請求書にも書いてきたのかなと思います。
インボイスのチェックが大変・・・
帳簿は自分で入力するからいいとはいえ、インボイスは取引先からもらうものですから、自分でちゃんと形式が合っているかをチェックする必要があって手間がかかってしまいます。
ただ。
チェックの手間を省ける制度が用意されています。
「少額特例」と言います。
- 2年前の課税売上高が1億円以下
- 昨年上半期の課税売上高が5千万円以下
のどちらかを満たす事業者が対象です。
この条件を満たせば、
- 2023年10月1日~2029年9月30日までの取引で、
- 税込の支払金額が1万円未満の請求書・領収書について、
インボイスのチェックをしなくてもよくなります。
この制度を使って、手間を省きましょう。
【編集後記】
昨日は朝一のブログ更新。
午後からはパワポづくり。夕方から図書館へ。