消費税を学びなおす23~仕入・経費にかかる消費税の計算~

おはようございます。東京・練馬の税理士、村田龍矢です。

今日は、仕入や経費にかかっている消費税の計算のお話。


<参考>


後半戦

これまでは、売上にかかっている消費税のお話がメインでした。

ただ、消費税の計算は、売上にかかる消費税から仕入や経費にかかる消費税をマイナスして行いますので、売上に関するお話だけではまだ半分。

もう半分は、仕入・経費にかかる消費税のお話となります。

ちなみに、この仕入や経費にかかる消費税をマイナスする計算のことを「仕入税額控除」と呼んでいます。

仕入・経費にかかる消費税を3つに場合分けする

  1. 消費税が課税される売上に対応する仕入・経費の消費税
  2. 消費税が課税されない売上に対応する仕入・経費の消費税
  3. 消費税が課税される売上と課税されない売上の両方に共通する仕入・経費の消費税

このように場合分けすることができます。

なお。1番の売上には、輸出免税の売上が入ります。そして2番の売上には、非課税売上と課税対象外の売上が入っています。

原則的に考えると、

2番の消費税が課税されない売上に対応する支払いにかかる消費税は、計算上マイナスすることはおかしいということになります。

例えを言うと、非課税となる土地の売却の売上に関し、消費税がかかっている仲介手数料の支払いをするような場合。

こういう場合は、消費税をマイナスしないことが大元のルールです。

ただ。そもそも、仕入・経費にかかる消費税を3つに区分すること自体が手間がかかることなので、

当期の課税売上高が5億円以下であり、かつ、非課税の売上が占める割合が5%未満の場合は、

3つの区分を無視して仕入・経費にかかる消費税を全額マイナスしてもいいというルールになっています。

原則的な計算方法

当期の課税売上高が5億円を超えているか非課税の売上が占める割合が5%以上あった場合のお話し。

計算方法は2つあります。

一つ目。個別対応方式

  1. 消費税が課税される売上に対応する仕入・経費の消費税
  2. 消費税が課税されない売上に対応する仕入・経費の消費税
  3. 消費税が課税される売上と課税されない売上の両方に共通する仕入・経費の消費税

のうち、1番の消費税+3番の消費税×課税売上割合

として計算します。「課税売上割合」とは、売上の中に課税売上と免税売上が何%あるかという割合のこと。

二つ目。一括比例配分方式

1,2,3番の消費税の合計×課税売上割合

として計算します。

この2つの方法のうち、どちらを取らなければならないというルールはありません。

基本的にはどっちの方法でもいいのですが・・・

一括比例配分方式を取った場合は、2年連続一括比例配分方式で計算しなければなりません。ここだけ注意です。

【編集後記】

昨日は朝一のブログ更新。

午後からは仕事の準備と、都心へお出かけ。

夜は会食に参加して帰宅。