道具は進化するのに、処世術は変えられない?

おはようございます。東京・練馬の税理士、村田龍矢です。

今日は、道具は進化するのに、処世術は変えられない?、というお話。

ツールの進化と、手放せない「昔の処世術」

身の回りを見渡せば、

PCやタブレット、クラウド、そして生成AIといったテクノロジーは驚くべきスピードで進化し、

社会全体の価値観や働き方も大きく様変わりしています。

そうした新しい道具や環境には比較的スムーズに適応し、

便利に使いこなせているつもりでも、ふとした瞬間に

「自分自身の昔の処世術や行動パターンだけは、なかなか変えられないものだな」

と痛感することがあります。

最新のインフラを取り入れて仕事のやり方を効率化しているはずなのに、

内側の思考のクセや人間関係の立ち回り方だけは、どうしても過去の古いルールのまま動いてしまう。

外部の環境がどれほど新しくなっても、

自分自身の内面にある「生き残り戦略」を書き換えることは、

それほどまでに難しく、根深いものなのだと感じます。

かつて自分を守ってくれた「その時の最適解」

なぜ昔の処世術を手放すのがこれほど難しいのか?

それは、かつて自分が厳しい環境を生き抜くために身につけた

「その時の最適解」だったからです。

組織の中に身を置いていた頃、生き残るための知恵とは、

理不尽な出来事に対して感情を殺して「受け流す」ことでした。

波風を立てず、余計な摩擦を避けるために「過剰な内部接待」に神経をすり減らし、

自分の意思や生活を二の次に差し出すような「滅私奉公」を貫く。

今振り返れば理不尽極まりない生き方ですが、当時の過酷な環境においては、

そうやって自分を押し殺すことこそが、居場所を失わず、

自らの身を守るための唯一の生存戦略だったのです。

その戦略があったからこそ、当時の苦難をなんとか耐え抜き、

今の自分まで命を繋いでくることができたのもまた、否定できない紛れもない事実です。

感謝を告げて、静かにお別れを済ませる

しかし、立ち止まって現在を見つめ直してみるとどうでしょうか?

独立して自分の城を構え、「小規模・分散・自律」という身軽な生き方を選んだ今の私には、

もはや顔色を窺うべき上司も、社内政治も存在しません。

理不尽を我慢して受け流す必要もなければ、過剰な接待も、自分を削る滅私奉公も一切不要です。

戦う場所が変わり、手にしている武器も変わったのに、

過去の戦場で着込んでいた重い鉄の鎧を着たままでは、身動きが取れず息苦しくなるばかりです。

だからこそ、かつての生存戦略に対して、過去を否定するのではなく

「あの時は私を守ってくれて、本当にありがとう」と心から感謝をし、静かにお別れを済ませる。

そして、自分の手綱を自分で握り、対等に敬意を払い合えるお客さまと繋がるという「今の最適解」へ移行する。

過去の処世術にきちんと感謝してお別れを告げてこそ、人は本当の意味で自由になり、

自分の人生を清々しく歩んでいけるのだと感じています。

【編集後記】

昨日は午前中はブログ更新。

以降はオフ。

【筆者紹介】

 

 

 

 

 

 

 

 

【国税OB】の税理士・村田龍矢        (Tatsuya Murata)。練馬区を拠点に、個人事業主や経営者に向け、難解な税金や実務の仕組みを分かりやすい言葉に「翻訳」して発信中。税務署側の視点と実務経験を活かした、安全で確実な税務サポートと、経営者の時間を奪わないスマートな非同期コミュニケーション(メール・チャット特化型)を得意とする。