独立までのサンクコスト
おはようございます。東京・練馬の税理士、村田龍矢です。
今日は、サンクコストについて。
もったいないなぁ
サンクコスト。
すでに投資した事業から撤退しても回収できないコストのこと。
辞書的な意味では上の通り。
こういうコストがあると、
「せっかくお金を使ったのだから」
「もったいないから」
ということで、ズルズルと投資を続けてしまって、結果がどんどん悪い方向に行ってしまう、というもの。
投資としての意味では、このコストを意識するあまり、損切りできなくなってしまうということなのです。
これは、独立に関しても当てはまるのでは?
今、辞めていいのか?
独立前に組織で働いていると、この言葉が頭をよぎります。
組織の一員になるということは、
組織のカンバンや、これまで蓄積した知見、場合によっては組織のお金など、あたかも自分の装備品のように使うことができます。
ただの村田さん、ではなく、国税局の村田さん、と見てもらえる。
組織全体でこれまで経験したことを、アーカイブでこちらも経験することができる。
そして、研修などの勉強で、自分に対してお金も使ってもらえる。
これだけ見ると、結構いいかも。
でもその代わり、時間的拘束は大きなもの。
職場の人間関係も、ある意味固定されます。
差し出すものも、大きいのです。
で、こういうものを差し出していると、辞めるのがもったいなくなるのです。
「ここまで働いたんだから、あともう〇年だけいて、箔をつけよう」
「あの部署に異動して、少しだけ勤務してから辞めよう」
「まだ組織で学んでいないことが多い。もったいないから、もうちょっとだけ」
と言って、ズルズルと・・・。
独立すればサンクコストは回収できる
気持ちはわかります。
私も、どうせならあそこで働いて経験を積んでから・・・、とか思っていました。
本当は、もう少し貯金も。
でも、そんな自分の状況とは関係なく、独立するタイミングはやってきてしまったのです。
あ、今しかないわ、と。
ここで、これまで働いてきたんだからもう少し、とか、
どうせ独立するならあの部署で経験を、とか
思っていると、そのまま独立せずに時が過ぎていってしまいます。
そしてどんどんサンクコストが積み上がり・・・。
ただ、今思えば、独立してよかったなと思います。
もちろん、組織で働いていれば感じなくてもいい苦労もしました。
でも、それを上回るリターンもあったなぁと感じています。
12年間の組織勤め、時間とかいろいろと投入してきました。もう少し、働いていたかったというのが当時の思いでした。
でも、独立した、その1点で、十分サンクコストを回収できたと思っています。
独立後は、生活環境が一変しますので。
なので、これまでかけてきたコストは気にせずに、タイミングをつかんでいただければなと思う次第です。
【編集後記】
組織で働いている恩恵は大きいものです。
今でもふと、あそこで働いていれば、と思うこともあります。
でも、その恩恵を捨ててまで独立して、後悔はしていないなと。
前を向いて進むだけです。
さて、昨日は朝から千葉県に出張し、申告提出の打ち合わせ。
千葉駅で昼食を済ませ、都心へ。
カフェへ立ち寄り、ブログの更新。
夕方、帰宅して申告を電子で提出。
一仕事、やり遂げる。