節税についての「大原則」
おはようございます。東京・練馬の税理士、村田龍矢です。
今日は、節税の原則についてのお話。
原則その1:儲かっている人が対象である
税理士と言う仕事をしていると、
世の中には税金を減らしたいと思っている人がたくさんいるんだなと思いますね。
動画投稿サイトを除いても、SNSの発信を見ても。
節税ネタに対しての関心の高さがうかがわれます。
さて。
そもそも論なんですが、「節税をしたい」を思う人は「たくさん税金を払っている人」と同義であるはず。
たくさん税金を払っている人とは、すなわち「事業で儲けている人」ということですよね。
事業から生じる利益だけでは十分な生活を送ることができていないという人は、
節税なんて考える必要はない、ということになります。
まず、もっと儲けるためにはどうすればいいのか、考えましょう。
お金が余るほど、事業で儲かってから節税を考えても遅くはないですよ。
原則その2:合法でなければならない
当たり前です。
違法な節税、なんて概念はありません。
違法すなわち脱税ですからね。
節税とは、まっとうな取引の中から生まれるものです。
ですから。
- 隠し口座を作ってそこに売上代金を振り込ませ、利益を減らして節税
- 銀行振込とは別に、現金で売上代金をもらってそれを申告しないで節税
- どこからか領収書を入手して、本当はお金を払ってもいないのに経費にして節税
- 存在しない固定資産を購入したことにして、経費にして節税
これ全部「違法」ですよ。
税務署は「泳がせる」組織です。
違法な手段に手を染めて一年目二年目。
申告するときは緊張したけど、税務署は何も言ってこない。
これを「ばれていない」と勘違いして、もっと派手にやってしまい、
いきなり税務署に踏み込まれて7年間さかのぼっての税務調査。
納税額は数千万円規模に・・・。
普通にあり得る話ですよ。
やめましょうね。
原則その3:お金の支払いが必要になること
節税の基本は、利益を減らすこと。
利益を減らすためには、経費を増やすことが一番手っ取り早い。
経費を増やすためには・・・
お金を支払う必要がありますね。
お金を1円を払っていないのに、利益を減らすっていうのはアヤシイ香りがします(個人の感想です)。
さて、では実際、経費を増やすためにお金を払うとしましょうか。
例えば1万円の経費を増やして、税金はいくら減りますか?
5万円?10万円?
そんなわけないでしょ(苦笑)
税率って何%でしたっけ?
100%でないのは間違いないわけです。
個人事業主の場合は累進課税で利益によって税率が変わる、
法人の場合は一律ですね。
その税率分だけ、税金が減るわけです。
ですから、税率20%の納税者が1万円の経費を増やしても、
減る税金は2千円です。2万円ではないですよ。
だったら、余計な経費を1万円使わずに2千円の税金を払えば、
8千円は手元に残りますね。
そのあたりをきちんとご理解いただいて、節税について考えていただきたいところです。
【編集後記】
昨日は午前中はブログ更新。毎月恒例の氏神参拝と近くのインドカレー。
午後からは事務所の経理。

