それって何時の話?
おはようございます。東京・練馬の税理士、村田龍矢です。
今日は、話題の鮮度について。
昭和の全集を読む
これは個人的な趣味ですが、
昭和後期に出版された思想全集を少しずつ読み進めています。
今でもこういったものが出版されているのかわかりませんが、
昭和は時期的にも思想や哲学の全集が数多く出版された頃の様で、数多くの出版社が全集を刊行していました。
この全集、1冊ごとの情報量も膨大で、たくさんの人が争って読んでいたそうです。(2段組みで500ページとか)
そして中には、購入した全集を応接間の書棚にインテリアとして飾ったりする人も。(読まない笑)
ステータスみたいなもんですね。
インターネットが発達したおかげで、こういった昔の古い書籍を中古で求めやすくなって、ありがたい話です。
内容が骨太で、正に「脳みそが汗をかく」ようなものばかりで、知的訓練の一環として楽しんで読んでいます。
上に挙げたもの以外にも、まだまだ全集はたくさんあるようなので、頭の体力があるうちにコンプリートしたいものですね。
勉強にはなるけど・・・
日本人の知的レベルが下がってきているのか、この昭和の書籍は書いてあることが難しい。
というか、日本語自体が難しいのです。
それはそうですね。
昭和後期、具体的には1960~1970年代に出版された本です。
言葉遣いが今とは違う。
今はそんな言い方をしないでしょ、というような文章も見受けられます。
これがある意味、「格調高い」と思えてしまうところが私の単純なところですね。
さて、言葉遣いもそうですが、「今とは違う」のは内容もなのでは、とふと思いました。
書籍中では、学説なるものも解説してくれるのですが、その時代の学説の理解であるということは読む上で念頭に置いておく必要があります。
どれだけ新しくても、今から50年も前に出版された書籍です。
50年もあれば、学会の状況だって変わるでしょうし、思想哲学の解釈だって変わってくる。
当時知られていなかった新事実も判明している可能性だってある。
非常に骨太で、頭が鍛えられはしますが、「情報の鮮度」は落ちます。
こういう情報は活用に慎重になるべきで、わかった気になって自説として開陳しても、
「その議論、とっくに結論付いてるんだけど」
と、顰蹙を買う可能性もありますからね。
情報化社会だなんて言われている現代、昨日までの状況があっという間に変わっているなんてよくある話。
ましてや、50年前の書籍の情報なんて・・・。
その情報、鮮度は大丈夫ですか?
当時は正しかった情報でも、
2025年現在では違うよね、
ということはあり得るでしょう。
これは私自身も言えることで、最近のブログ記事の構成として、国税職員時代のことはほとんど書かなくなりました。
単純に忘れてきているというのも大きいです。
国税を退職した直後は仕事の内容や経験してきたこともまだまだ鮮明に覚えていますから、
ブログ記事のネタにはしやすい。
辞めてからの1年くらいで、調査部のこと、税務署のこと、研修生時代のことを何件か記事にさせてもらいました。
また、国税の職場へ就職したときから退職するまでの思い出もおおざっぱではありましたが記事にしました。
これは、記憶が鮮明なうちに、ブログ記事という成果物にしておきたかったため。
カタチに残しておけば、何かの時にはそれを見れば思い出します。
思い出もそうです。
国税時代の一番古い記憶は、もう14年も前ですよ。
もうすぐ退職して2年。
この間、国税時代の思い出はどんどん記憶から消えていっています。
だから、記事に書けないのです。
単純に、忘れてしまって、カタチにできない。
もし、以前からこのブログを読んできてくださった方がいらっしゃったら、最近税務署の事を記事にしないなと思われているかもしれませんが、要するにそういうことです。
また、情報の鮮度という観点からも気にしていて、
私が覚えている国税の内情は、もう古い。
2年も経てば内情も変わります。あの当時はこうでした、なんて、そんな情報に意味がありますか?
大事なのは今現在のこと。
これを、おぼろげな記憶から無理やり情報を引っ張り出して記事にして、結果デマをまき散らして、元職場の方たちに迷惑をかけたくない。
こういう思いもあるのです。
国税を退職したばかりの方に話を聴いたり、セミナーを受講したり、知識を更新するようにはしていますが、限界はありますね。
自分が体験したことではないので。
ということもあって、国税時代の話は、今後も記事にする頻度はほぼない、と思います。
ただ、今現在体験している税務調査に絡めば話は別。
有用な情報であれば、記事にしていきたいと思っています。
【編集後記】
昨日は朝一から埼玉県大宮へ。税理士のモロトメジョーさんの発信に関するセミナーを受講。
セミナー後のお茶会での情報交換も勉強になりました。
帰宅後、ブログ更新。