リスクは小さく、分散させる そして・・・
おはようございます。東京・練馬の税理士、村田龍矢です。
今日は、リスクについての話。
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リスクは小さくする
個人事業主をしていると、色んなリスクを感じます。
税理士の観点では、やはり対税務署。そして、書類管理。
典型例が、現金でのお取引が多く、大量の領収書が発生してしまうパターン。
あるいは、そもそも領収書を相手からもらっていないパターン。
後者はそもそも論外でして、本当に払ったの?と疑われても仕方がありません。調査官だけではなく、税理士としての私だって疑います。
そして領収書があったとしても、まず書類の整理に手間がかかります。それを帳簿に記載するにもさらにもうひと手間。
そして、書類を破棄することなく必要年数保管する義務もあります。
ここをクリアしても、税務署としてはアヤシイと思われる可能性が高い。
現金取引は要注意と、新人調査官の頃に習うのです。
痛くもない腹を探られる、ということになりかねません。
なので、現金でのお支払いを止めて、口座振り込みへ移行をお勧めしております。
そうすれば、領収書なんていう書類はそもそも発生しません。
書類を扱うリスクも小さくなりますし、税務署からの厳しい視線も和らぎます。
リスクは分散させる
これは私の事務所のことをお話しましょう。かつ、他の個人事業主の方にも言えることかもしれません。
特定の売上先に依存をしないようにするということです。
弊事務所の場合、基本的な年間税理士報酬というものがあって、クライアントの規模、自計化によって上下するという仕組み。
なので、特定のクライアントの報酬の割合が大きくなることを避けるようにしています。
そのクライアントと取引が終われば、事務所も終了。
これではいけません。
税理士として、時にはクライアントには厳しいことも言わなければならない。
これが、そのクライアントに売上を依存している場合であれば、媚びへつらってしまう。
それどころか、脱税の片棒を担がされる可能性だってある。
報酬をいただいているとはいえ、一方的にクライアントと上下関係にあるわけではありません。
そのためには、売上先を分散させることが肝心。
そして、税理士以外の事業主でも、これは当てはまります。
売上先が1社しかない。
こういう個人事業主の方は、やはりそれなりにいらっしゃいます。
取引が活発な時は問題ないんです。
もし、その唯一の得意先の業績が下降線をたどった時はどうなるか。
その時に取引を切られるのは、自分かもしれません。
そうすれば、生活があっという間に行き詰まります。
難しいお話かもしれませんが、得意先は複数持つようにしましょう。
それだけで、リスクは分散されるのです。
リスクは無くならない
間違えてはいけないのは、
リスクは無くならない
ということ。
外部のリスクはまだともかく、自分自身にもリスクはあります。
突然の体調不良、病気、事件事故・・・。
こればかりはどうしようもありません。
「体調管理」が大事と世間では言われていますが、病気になるときはなるんです。
それに、人間は必ず死ぬもの。
そのリスクは無くなることはありません。
もちろん、普段からの健康管理、事件事故に巻き込まれないように注意深い行動は大事。
そしてさらにそこからもう一歩踏み込んで、リスクが爆発したときにどうするかをきちんと考えておくことが必要です。
自分はリスクに注意して生きているから大丈夫と、何の備えもしていないときに限って何かしらあるのです。
体調管理は万全にしている・・・けど、病気になった時はこういう風に手を打とう。
という風に。
まぁ、嫌かもしれませんけどね。
何かあった時のことなんて、誰しも考えたくありません。
でも、そこを腹をくくって考えてみる。頭の体操をしておく。
これだけでも、意外と安心するものなのです。
【編集後記】
昨日は朝一のブログ更新。
午後からはクライアントが来所。法人の決算申告や来期の事業内容についてお話を伺う。