国税職員時代の思い出⑤
前回は公務員の寮に入って、すぐに引っ越した話でした。
<参考>
ド緊張の初日
採用時研修が終わるのは6月下旬。そこから税務署へ配属され、税務署での仕事が始まります。
私の採用年である平成23年当時では、大卒採用者は研修後に税務署の「管理運営部門」に配属されます。
(今は違うそうです。聞くところによると、研修修了後に法人担当や個人担当に異動しているようです)
最初に出勤する日は非常に緊張していましたね。
でも、税務署の職員の方には温かく迎え入れてもらって、安心しました。
確か初日だったかと思いますが、税務署の幹部の方たちと新人で昼食会があって、仕出し弁当を食べました。もちろん、10年以上も前でその時の会話内容はまったく記憶にありませんが、昼食会後に撮影した幹部と新人との記念写真は今も自宅で保管しています。
(ちなみに、記念撮影の写真はなんと、新人それぞれの実家に郵便で送っていただいていました。ここまでしていただけるのかと、端的に驚きました。たぶん、私の配属先の税務署だけ、かな?)
実務の勉強はまず「パンフレット」から
新人とはいっても、管理運営部門の職員のひとり。先輩職員の業務の「サブ」的な役割とは言え、自分の担当業務が割り振られます。
ただ、仕事はそれだけではありません。
税務署の窓口、そして、納税者の方からかかってくる問い合わせの電話番が新人の仕事。(それ以外に、「新人特有の仕事」として、1期上の先輩から引き継いだ細々としたことも)
最初に電話を受けたときのことは今でも覚えています。
納税者が話すことを理解できないのです。
今考えれば、単純な話で、対応も難しくはないのですが、当時はパニック。先輩に質問して何とか対応しました。
結局、研修所で学んだことを実務レベルに落とし込めていなかった、ということです。
しかも、納税者からの問い合わせは、税目関係ありません。法人税の質問が来たと思えば、今度は所得税、次は消費税とばかりに、色んな税目の問い合わせが来るのです。
さらに、出会う納税者の方はまさに老若男女様々。いろんな方にも出会います。
そこで、私は税務署の納税者向けパンフレットをすべて読み込むところから始めました。意外と、パンフレットに書いてあることは学問的には「簡単なこと」ばかり。でも、納税者から聞かれる質問のほとんどは、税務署のパンフレットに書いてあることで対応できるのです。
ちなみにこのパンフレット。法人税、所得税、消費税、相続・贈与税、と各税目ごとに豊富なラインナップが揃えられています。何だったら、「納税」に関するものや電子申告に関するものまで(こういうの、研修所の教科書には書いてない)。
この管理運営部門のときに、色んな税目に触ることができた、というのは非常に大きな経験だったと思います。
今の新人は、いきなり各部門に異動してしまうそうなので。それが良いのか悪いのか。
人事異動を2回迎える
私の頃は、管理運営部門で1年勤めると、法人担当や個人担当など、各担当に異動していきます。
普通に考えると、人事異動は1回なのですが、研修が終わって税務署に配属される時期が定期人事異動の2週間くらい前。
もちろん、1回目の人事異動では「留任」です。
人事異動を迎え新体制になるのですが、新しく税務署に異動してきた職員に対し、署内の案内とか、物品がどうなってるとか、そのあたりの説明をしていましたね。
いや、こっちも現場に出て間もないんですけどね。
そして2回目の人事異動。
法人担当に異動となりました。
現場に出て初めての「異動」。荷物を自分で持っていかなければなりません。結構、バタバタしていました。
その時には、1年下の後輩たちも研修が終わって税務署に来ていましたので、仕事を教えたり引き継いだり。
職場の後輩ができるというのはこんな感じかと思っていました。
【編集後記】
昨日は朝一のブログ更新。お昼からは自分のプロフィールなどを見直し。
そして夕方から図書館へ。