「習熟する」ということと「飽き」
おはようございます。東京・練馬の税理士、村田龍矢です。
今日は、習熟と飽きについて。
仕事を積み重ねる
どんな仕事でも、数をこなしていけば経験値を積むことができます。
それが苦手な仕事であったとしても、経験値は入ってきます。
レベルアップするのにサクサク進むか、かなり時間がかかるのか、違いがありますが全く成長しないということはないでしょう。
自分が得意な分野で経験を積むと、最初の方はどんどんレベルが上がっていきます。
ただ、順調にレベルが上がってくると、段々同じ経験値を積んでもレベルが上がりにくくなります。
次のレベルへ上がるには、以前の数倍の経験値が必要になります。
段々レベルが上がりにくくなり、そして最後にはレベルがカンストします。
レベルがカンストした状態は、その仕事について習熟した、という意味なのでしょう。
習熟すると
仕事について習熟した、ということは、内容に慣れてしまって刺激が起きていないということでもあります。
「飽きた」ということでしょう。
緊張感が抜けてしまって、ミスが起きやすい一番危ない時期です。
こういうの、組織で働いていると同僚や上司のチェック・決裁の過程でミスに気付いてもらえるのですが、ひとり事務所で働いていると誰もチェックしてくれません。
自分の仕事を自分でチェックする、という状態と「習熟」は非常に相性が悪いなと。
いつものやつね、はいはい~
と流してしまって、ミスに気付けないと大変です。
飽きがこない仕事へ
そう考えると、対応策としては、
- 他の人間を雇って組織化
- そもそも飽きがこない仕事を担当する
のどちらかではないかと思います。
税理士として長期スパンで考えたときに、どちらがいいのか。
「飽きがこない仕事」を追求した方が、何だか楽しそうですね。
私の場合、「税務調査対応」の仕事は一生習熟しないものだと思っています。
レベルアップがカンストしないものだと。
この世の中には「仕事」が無数にありますし、これから全く新しい仕事も生まれてきます。
今ある仕事にしたって、同じ業種業界のお客様の調査に立ち会っても、みなさん仕事の内容は全然違いますし、経理の状況も個々の会社・事業主で全然違ってきます。
毎回脳みそをフル回転させないと、調査の立会いはできないと考えています。
お客様の事業内容をヒアリングしながら、法人税や所得税などのルール上何か問題になりそうな部分はないか、調査官から指摘を受けそうな取引はないのか。
これをずーっと考えているのです。
調査の立会いをするたびに、税理士としての私も経験を積ませてもらっています。
「この業種のお客様は以前も調査立会いしたし、聞かれそうなところはわかってる」
ということはなくて、
毎回新鮮な気持ちでお客様のお仕事の内容を聴かせてもらっています。
確かに一般論として、業種全体の調査で指摘を受けやすい項目というのはあります。
あくまで一般論なので、お客様によってはそもそも関係ない項目もありますし、実際にフタを開けてみないとわからないもの。
「税務調査対応」の仕事は、一生かかっても習熟しなさそうですね。
【編集後記】
税理士として何歳まで仕事ができるのか、を考えるとひとり税理士は不利だなと。
飽き=衰退、ですので、どうすれば仕事に飽きが来ないようにするのか、考えなきゃいけないですね。
さて、昨日は朝一のブログ更新。
午後からはお出かけ、お客様のエクセル入力。