数字を毎月見てみる
おはようございます。東京・練馬の税理士、村田龍矢です。
今日は、数字を毎月見るというお話。
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年明けでは意味がない
売上を集計したり、経費のレシート類を仕分けたり。
とにかく、会計の作業は手間がかかります。
こういう作業を、年明けにまとめてやろうという方もいらっしゃるでしょうから、そうなると余計にめんどくさい。
私個人としては、毎月こまめに数字を計算するようにご案内をしてはいますが、できれば避けて通りたいと思うその心情も理解できます。
何分、「確定申告」のために会計作業をしている方が多いでしょうから、別に年明けにやればいいじゃないと。
私自身も、年明けの確定申告が始まってから申告作成を依頼されることがありますしね。
残念ながら、来年の申告に備えて、今の内から税理士さんにお願いをしよう、という方は私の計測範囲ではあまりいらっしゃない印象です。
過去、現在、未来
小規模なビジネスの場合だと。
税理士さんにお願いするのは年度明け、一年分の通帳のコピーとクレカ明細、レシート類をまとめて送って、
決算・申告を作ってもらって、
「あぁ、去年はこれだけ利益が出たんだ」
と感想を抱いて、納税して終わり。
こういうパターンが典型的でしょうかね?
ちょっともったいないなと思います。
そもそも、なんで会計作業を行うかというと、別に税務署のためではないのです。
確定申告はあくまで会計作業の結果論でしかありません。
自分のビジネスを数字で表現することに意味があるのです。
毎月こまめに会計作業をすると、3つの時間軸が見えてきます。
過去、現在、未来、の3つ。
過去の数字は、昨年以前はどうだったのかという意味もありますが、
「今期、これまで自分のビジネスはどういう状況なのか」
を見ることができます。
順調に売上を伸ばせているのか、思ったほど利益が出ていないのか。
現在の数字は、今この時点を切り取った状況です。
今、事業資金がいくらあるか。
今、借金がいくらあるか。
それ以外の資産と負債がどういう状況なのか。資産の方が多いのか、負債の方が多いのか。
特に、お金は大事です。
過去と現在の数字がわかれば、未来が予測できます。
単純に、数字を一年分に直せばいい。
その状況を見て、この一年の残りをどう過ごすのかを考える。
頑張りすぎたから、仕事は少しセーブしようと思うか、
思ったほどよくないので、仕事をテコ入れしようと思うか。
自分の「実感」と比べてみましょう。
実感と数字のズレがあれば、なんでズレたのかを考える。
ここが大事ですね。
自分のビジネスについて、考えることで変化が起きます。
その考える材料に、数字を使ってください。
仕組みを作る
とはいえ・・・。
でもやっぱりめんどくさいのです。
こういうことは、気合で何とかしない方がいいですね。
気合ではなく、「仕組み」を作るのです。
書類を集めて電卓で計算すると思うからめんどくさいのです。
ネットバンキングとクレジットカードの利用を考えましょう。
取引履歴が「データ」でダウンロードできるようになります。
データが手に入れば、パソコンの出番です。
計算を機械が代わりに行ってくれますね。
自分で、売上をデータ上でわかるようにしておいて、パソコン上で見ればその月の売上はすぐに計算できます。
経費も、自分でデータ上でどの経費か仕分けをすれば、経費の種類ごとに数字がまとまります。
後はこの数字を毎月まとめて、一年分の数字を出して申告に繋げれば終わり。
めんどうごとは機械にやってもらう、そのためには機械がやってくれるような仕組みを作っておく。
そしてその先に、数字を事業に活用できるようになるのです。
【編集後記】
昨日は朝から市ヶ谷の会合に参加。
午後帰宅し、ブログ更新。