国税専門官基礎研修を振り返る③

おはようございます。東京・練馬の税理士、村田龍矢です。

研修時代を振り返る2回目です。今日は、人付き合い関係について。

「期別」という概念

専門官基礎研修は「同期」が一堂に会する場です。

ただ、採用年次は同じ年でも、年齢は結構まちまち。新卒の方もいれば、30歳近くになる方もいます。

なんだったら、既に結婚してお子さんがいる「新人職員」もいました。

これまでの学生時代では、基本的には同級生の方は「同い年」のことが多かったことと思いますので、戸惑う方もいらっしゃるでしょう。

この点、大学生の時に年上・年下の同級生が知り合いや友人にいたという方は、心配いらないでしょうね。

入社年次=「期別」と呼んでいますが、国税組織では年齢ではなく、あくまで「期別」で管理され、物事が進んでいくと思ってください。

ですから、年上だろうが年下だろうが、同じ採用年次なら「同期」となります。

専門官採用の方は、「専科○○期」という扱い。この○○期、という管理は、それこそ国税職員で一生ついて回ります。

毎年の人事異動後の自己紹介でも、まずは期別から話始めることが多いです。

期別を見て、この人は先輩だなとか後輩だなとか、そういう序列を意識するのです。

例え相手の年齢が5歳上でも、期別が一期でも下なら相手の方は「後輩」ですし、

逆に相手の年齢が5歳下でも、期別が一期でも上なら相手の方は「先輩」です。

この考え方は「絶対」です。

これまでは年齢で先輩後輩を判断してきたことも多いと思いますが、国税組織の文化は違うので、さっさと慣れてしまいましょう。

ちなみに、国税の職場には専門官(大卒採用)だけではなく、高卒採用の方もいますし、他の違う採用区分の方もいます。この違いを均そうとして、「同期相当」なる概念もあります。

税務署に配属されると、専門官だけでなく高卒採用(普通科)の方も多く働いていらっしゃいます。正に、年下の先輩、です。

この辺、正直10年も職場で働いていれば慣れ切ってどうでもよくなるのですが、やはり若手・新人の頃はどっちの方が先輩だという話は結構デリケートな分野です。気にする方も、います。

なので、税務署に配属されたら、誰が自分よりも先輩で、誰が後輩なのか把握しておく方が無難でしょう。

同期との人脈

話は同期に移ります。

私が振り返って思うのは、同期の知り合いを増やしておいたほうがよかった、ということ。

特に、専門官基礎研修の間は、まだ系統が決まっていないので、ここで知り合い、要は人脈を増やしておくと、後々役に立つことも多い、ということです。

最初のうちは、みんな税務署で下っ端からスタートするので大したことはありません。

みんな仕事内容も似通ったものですし。

はっきり言って、先輩や上司関係で人脈を構築した方が有用です。

でも、採用されてから10年もすれば、みんなそれぞれの部署に分かれてそれなりのポジションで活躍しているものなんです。

国税局で働いているのは当たり前。なんだったら、「国税庁」で仕事をしている方から「財務省」で働く人も出てきます。

(採用されたのは「国税局」のはずなのに笑)

仕事内容も全然バラバラです。

系統に分かれると、「たこつぼ化」してしまってよその系統の仕事内容何てサッパリわかりません。

隣の部門が何の仕事をしているのか、知りません。

でもこれが同期相手だと、気持ちは研修時代と同じですからこれが話を聴きやすい。

次の期別全体の研修である「専科研修」は、系統ごとに完全に分かれて受講しますので、残念ながら仲良くなるのは同じ系統の人ばかりです。

専門官基礎研修は、国税組織内に気軽に話ができる人脈を構築できる最初で最後のチャンス、と言ってもいいかもしれません。

この点、私の場合はこの人脈構築という観点がなかったので、ちょっともったいない事をしたな、という思いがありますね。

近くの先輩

専門官基礎研修が始まると、班に一人ずつ「教育官補」と呼ばれる職員がつくはずです。

「教授」は50代くらいのエライ方。

でも、教育官補はおおむね30歳前後の比較的若い職員のはず。教授に比べると、少し年が離れた先輩くらいのポジションです。

研修生の学習環境のサポート役、みたいなもんです。

で、この方たちは、基本的には「優秀」と評価された職員ばかり。

そりゃそうですよね。新人の研修に携わるのですから、ポンコツを送り込むわけにはいきません。

なので、教育官補の方から色んなお話を聴いてみるといいと思います。国税組織への解像度を上げる良い機会となるでしょう。

ただ・・・。

この教育官補、私が研修生だったころは、ゴールデンウィーク明けに一斉にいなくなりました(!)

3月下旬から研修が始まることを考えると、ご一緒できるのは1ヶ月ちょっと。

話を聴くと言っても、意外とそのチャンスは少なかったりします。

というところで、研修の振り返りは以上となります。

もう退職した身ではありますが、これから国税組織に入る方には存分に活躍してもらいたいと思っています。

遠くからでありますが、応援しています。

【編集後記】

昨日は朝一のブログ更新。

午後からは近くのクライアント宅を訪問し、書類整理についてのアドバイス。

帰宅し面談記録の作成や買い出し。

以降は、「三國無双ORIGINS」「モンハンワイルズ」を少しずつ。