この支払いは、どの経費にすればいいのか?
おはようございます。東京・練馬の税理士、村田龍矢です。
今日は、経費の種類について。
収支を見ていて、悩む
確定申告の相談会に参加していて、
「この支払いは、どの経費の科目にすればいいですか?」
と聞かれたことが何回かありました。
確かに、収支内訳書や青色決算書を見ていると、
色んな経費の名前が書いてありますね。
自分の支払ったお金は、このうちのどれになるのか?
確かに悩みどころでしょう。
理屈では「何でもいい」が
納税者が一番恐れているのは何でしょうか?
やはり、「税務署」でしょうか?
この経費は、違う種類の経費です、
という指摘を受けるかもしれない。
まぁ、確かに、税務署に自分の申告内容について
間違いを指摘されるのは、普通にイヤでしょう。
でも。
税務署は、そういうことを指摘する可能性は低いです。
例えば、消耗品費にしなければいけない支払いが、
間違って旅費交通費に入っていた。
こういうケースで考えてみましょう。
さて、実際のところ、
税金の計算にどんな影響が出るのでしょうか?
このケース、
別に経費の合計額は変わりません。
経費の合計額が変わらないということは、
所得(利益)の計算結果も変わりません。
所得税は、おおざっぱに言うと所得にかけられますので、
所得の結果が変わらないのであれば、
税金の金額も変わりません。
経費の種類をどうするか?
そこまで神経質に考えなくてもいいですよ、
というのが答えになります。
「なるほど。じゃあ、全部<雑費>とかでいいですか?」
と言われそうなので、あらかじめお伝えしておくと、
そんなことをしたら、かえって税務署からお問い合わせが来ますよ。
私がお伝えしたいのは、
経費の種類について、何の費用になるのか考えすぎなくてもいいですよ、ということですからね。
何のために経費の種類を分けているのか?
税務署のため・・・ではもちろんありません。
自分の事業の分析に使うため、とお考え下さい。
売上から経費を引いて、利益が出ているからOK、
ということでもいいのですが、
売上を上げるために、どんな経費がどれくらいかかっているのか、
そこまで見てもらいたいな、というところです。
今年は去年より売上が増えたのに、
なんで利益が少ないのか?
とか、逆に、
今年は去年より売上が減ったのに、
なんで払う税金は変わらないの?
とか。
こういうのは、感覚で見ても全然わからないものです。
やはり、数字でとらえると一気に現実的な話になりますね。
「あぁ、売上は増えたけど、その分仕事道具にお金を使って、
消耗品費も結構増えたからだな」
「売上は減ったけど、その分節約して経費を減らしたから、
税金はそこまで変わらないのか」
という風に、
数字は現実で起きていることを視覚的に見せてくれますので、
とても便利なのです。
ひいては。
経費の種類をなるべく正確に分類しておくと、
もっと細かい分析もできます。
ということで、
経費を分類するのはあくまで自分の事業のため、
という気持ちで、確定申告に臨んでもらえたらなと思います。
あ、最後に一番やってはダメなことを。
「そもそも経費にならないものを経費に入れる」
のは完全アウトですので。
税務調査に入られたときに、間違いなく指摘を受けますので。
【編集後記】
昨日は朝一のブログ更新。
お昼前に外出し、神社へお朔日参り。
インドカレー屋で昼食。
帰宅後、夕方までかかって事務所の月次決算。
夜は「三國無双ORIGINS」。