加算税制度を整理する②~提出時期~
おはようございます。東京・練馬の税理士、村田龍矢です。
今日は「加算税制度を整理する」編で、申告の提出時期で加算税率が変わる、というお話をします。
<参考>
「罰金」はかけるけど・・・
前回の記事でもお話ししましたが、
- 申告書の内容を修正などして追徴税額が出た場合
- 申告の期限が過ぎてから申告書を提出した場合
「加算税」という罰金がかけられます。
1の場合にかけられる罰金を「過少申告加算税」、2の場合を「無申告加算税」と言います。
(もう一つ、「不納付加算税」という種類もあります。)
こういう罰金は、多くは税務調査で申告誤りを指摘された結果、あるいは、申告すべき所得があるのに申告書を提出していなかったことを指摘された結果、発生するものでしょう。
私も税務署時代には、税務調査の仕事で加算税の決定通知書を作成していました。
でも、税務署もそこまで鬼ではありません。
税務調査で指摘される前に、納税者側から
「ごめんなさい。誤りを修正します。」
とばかりに修正申告や期限後申告を提出した場合には、加算税率が安くなる。
このような制度を設けているのです。
タイミング①:調査の連絡が来る前に
まず最初に。
そもそも、税務調査の連絡が来る前に、修正申告や期限後申告を提出した場合。
最も加算税率が優遇されます。
- 過少申告加算税→なし
- 無申告加算税→5%
まぁ、税務署としても、税務調査に入る前に納税者側が自主的に申告誤りを反省して修正申告や期限後申告を提出してくれれば、調査の手間も省けるというもの。
加算税は相当安くしておきますよ、ということでしょう。
ちなみに確認という意味で、本来は、
- 過少申告加算税→10%(加重税率あり)
- 無申告加算税→15%(加重税率あり)
ですから、もし申告誤りを見つけた場合や、あるいは、所得を申告せずに長年来てしまったという方、今のうちですよ。
弊事務所では、修正申告や期限後申告の作成のご相談をお受けしておりますので、こちらからどうぞ。→単発相談
タイミング②:調査が始まる前に
「あ、実は調査官から電話があって、税務調査に行きたいって言われてしまった」
こんな場合でも、まだ大丈夫です。
税務署の調査官が事務所や自宅に来る前に、修正申告or期限後申告を提出してしまいましょう。
こんな場合でも多少は優遇がありまして
- 過少申告加算税→5%(加重税率あり)
- 無申告加算税→10%(加重税率あり)
ですので、「税務調査に行きます」と通知があったとしても、諦めないでください。
この段階でご連絡をいただければ、まだ間に合います。
調査官が来る前に、サクッと申告してしまいましょう。
(※補足。正確には、修正申告or期限後申告の提出が「調査があったことにより、更正等を予知してされたものでないこと」が条件です。いまいちピンとこないでしょうから、調査が始まる前まで、と意訳しています。)
【編集後記】
おはようございます、と言いながら、今日は夜遅めの更新です。
さて、昨日は朝一のブログ更新。
午後からは埼玉県入間郡に出張。会計入力についての相談。
帰宅途中で良い定食屋を発見。コメがおいしい。