医療費って10万円以上じゃないと控除を受けられないんだよね?
タイトルの質問を、確定申告の相談会でよく受けました。
ちまたでは、「医療費控除を受けるためには10万円以上領収書を集める必要がある」という情報もあるようです。
結論:半分だけ正解
というのが実際のところ。
医療費控除の金額は、「医療費の金額-10万円」という計算式をご覧になることがあると思います。
ただし、「-10万円」という部分、
その年の総所得金額等が200万円未満の方は、総所得金額等の5%
に置き換わるのです。
つまり、一部の方は、医療費が10万円に届かなくても、医療費控除を受けることができるということ。
どういうときか?
- 収入が給料だけの方→年間の給料がだいたい約297万円を下回ったくらいが目安
- 収入が公的年金だけの方
→65歳未満の場合:約303万円を下回ったくらい
65歳以上の場合:約310万円を下回ったくらい
- 個人事業主・フリーランスの場合→事業所得の金額が200万円を下回った場合。
※よくわからないという場合。確定申告書を作ってみて、上の画像の赤枠の金額が、200万円を下回った場合です。
結局、10万円分の領収書は集めておけばいいの?
こればかりは、その年の年収を推測で計算していくしかないかなと思います。
給料・公的年金をもらっている方の場合は、ある程度は推測ができるかなと。
個人事業主・フリーランスの場合は、これは難しいかもしれません。
一つの案として、「医療費通知」を活用するというものがあります。毎年1月くらいに、昨年の医療費を知らせてくれる郵便が届くはずです。
そこに書いてある金額を利用すれば、領収証は不要になります。
ただし、医療費通知に書いてある数字は、昨年の8月分まで!
しかも、当然交通費は書いてありません。
ですので、9月分以降の領収書は集めておく必要があります。あと、年間の交通費もです。
医療費控除を受けることができるかは、結局、年末まで確定しないもの。であれば、多少なりとも計算の手間を省いておきましょう。
【編集後記】
昨日は朝一のブログ更新。
午後からはfreee会計の年度締め処理と確定申告書の作成を体験してみる。