インボイスを登録すると、どうなるの?
おはようございます。東京・練馬の税理士、村田龍矢です。
今日は、インボイス登録について。
読み上げ版はこちら↓
登録するとどうなるのか?
インボイスが導入されて、もう少しで丸2年になりますね。
登録を実際にされている方も数多くいらっしゃると思います。もちろん私も。
ところが、実際にインボイスを登録すると何が起きるのか?
ここをあまりよくわかっていらっしゃらない方をたまに見かけます。
なので、改めて情報の整理をしておきたいと思います。
まず、1番大きなところから。
消費税の申告納税を行わなければなりません。
この認識を持っていない方はまだいらっしゃるようですね。
今まで所得税の申告は毎年出していた。でも、消費税の申告を行う必要があることをそもそもわかっていなかった。
なので、当然出さない。税務署から催促の電話がかかってくる。
こういうパターンがよくあるようですね。
消費税は売上が1000万円を超えない限り関係ないんじゃないの?
確かに、インボイスが導入されるまではそうでした。
ただ、インボイスが導入されて以降は売上は関係ないんですね。
消費税の申告を、これから毎年行う必要が出てくるのです。
なのでまずは、
「インボイスに登録すると、消費税の申告義務がありますよ」
と言うところを押さえましょう。
消費税の仕組みは?
さて、これから消費税を毎年納めてくださいと言われても、どうやって計算するのかわからない。
こういう方も多いでしょう。
なので、次は消費税の計算の仕組みを押さえていきましょう。
計算式はこうです。
売上にかかっている消費税-仕入・経費にかかっている消費税=税務署に納める消費税
シンプルに表すとこんな感じです。
で、実際に計算すると、じゃあどうすればいいのか?
それはまぁ簡単な話で、請求書とかレシート領収書を集めて、そこに払っている消費税を集計すればいいのです。
いや、それはめんどくさいですよね?
なので、消費税の計算を簡単にできる特例というものが用意されています。
それが「2割特例」と言われているもの。
どんな制度かと言うと、税務署に納める消費税は、売上にかかっている消費税の2割分で良いですよと言うもの。
そうです。売上の金額がわかれば、勝手に消費税の納税額も計算できちゃう仕組み。
インボイスに登録したばかりで、消費税の申告に不慣れな事業者さんに対して、一応配慮した形になっています。
2割特例を使える条件は?
それでは実際にどういう方が2割特例を使えるのか?
シンプルに考えましょう。
インボイスの登録をしたせいで、消費税の申告を行わなければならなくなる人
です。
ですから、今まで売上が1000万円を超えたことがないような方とか、
それこそ、2年前の売上が1000万円を超えていないような人。
こういう人たちは、この年は本来は消費税は免税となるはずですから、
インボイスの登録をしたせいで消費税の申告を出す羽目になったわけですね。
当てはまる方は2割特例で消費税の申告をすることができます。
反対に、とっくの昔から毎年のように消費税を申告していた方、
2年前の時点で売上が1000万円を大きく超えていた方。
こういう方はインボイスに関係なく、消費税の申告が必要となりますので、2割特例は使えないと言うことになります。
ここまでで非常にシンプルな説明をしてきております。
個別的な事例に関しては、例外もありますので、国税庁のホームページなどで必ず確認をしてくださいね。
なお、この2割特例ですが、令和8年9月30日までの日の属する課税期間までしか使えません。
この記事を書いた今日時点では、です。
個人事業主の場合を言うと、令和8年分の消費税の申告までは2割特例を使えると言うことになります。
現時点では、期間限定の制度であると言うこともお忘れなきように。
ここまで音声認識の入力でした。
【編集後記】
昨日は朝一のブログ更新。
午後からはクライアントのExcel入力。
夕方からクライアントが来所。確定申告書のご報告。
夜は「モンハンワイルズ」。