法人成りした時のポイント3つ
おはようございます。東京・練馬の税理士、村田龍矢です。
今日は、法人成りした時のポイントについてのお話。
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ポイントその1:資金調達
個人事業主を会社に法人成りした。
この時に、まず考えなければいけないのは、
会社の運営資金をどこから持ってくるのか?
スムーズに金融機関から借金を受けられればいいですが、できなかった場合。
やはり、個人事業主時代から貯金していたお金を会社に入れることになるでしょう。
一体いくら、会社にお金を入れればいいのか?
これまでの個人事業主時代の申告書を見てみて、大体経費がどれぐらいかかっているのかを計算し、会社の当面の運営に必要なお金を把握しておきましょう。
会社に資金を入れる時も、資本金として入れるのか、社長からの借入金として入れるのか。
その金額の割り振りをどうするかも考えておかなければいけません。
インボイスが導入される前であれば、
資本金が1000万円以上にならないようにして、消費税の免税を選ぶということもできたのですが、
インボイスが導入されてからは、あまり意味がなくなりましたね。
だからといって、資本金を1円にしないように。
会社の決算書というものは、場合によっては、金融機関や官公庁、新規のお取引先に提出を求められることもあるものです。
資本金が1円しかないような会社、格好悪いです。
私見ですが、最低でも100万円は入れたほうがいいですね。
ポイント2:決算はいつにする?
個人も会社も、1年分の利益を計算して税務署に申告書を出さなければいけません。
個人の場合は、1月から12月まで。皆さん同じです。
ところが法人成りして会社にすると、この1年の範囲を自分で決めることになります。
会社の申告の締め日、要するに、決算を何月にするか?
決算を例えば、6月30日としましょう。
そうすると、その会社は7月1日から6月30日までの1年間で区切って利益を計算して、税務署に申告書を出すことになるんです。
ここは非常に重要ですよ。
いつ決算を迎えるかは、自分で決めることができるので、例えば、自分の仕事が若干余裕がある時期に決算を迎えるようにしておくと、申告提出にバタバタせずに済みますよね。
この辺り、個人事業主時代の感覚で、12月に決算を迎えるように設定する方もいらっしゃるかもしれませんね。
この場合、年明けから会社の決算の打ち合わせを税理士と行うことになりますから、年明けから仕事がピークを迎えるという方は、やめたほうがいいですね。
会社の決算をいつにするかも、実は大事な経営判断なのです。
ポイントその3: 自分の給料どうする?
法人成りして会社の社長になるという事は、会社から給料をもらって生活するライフスタイルに変わるということ。
自分がもらう給料って誰が決めるのか?
自分自身です。
自分で自分に払う給料を決めるんです。
でも気をつけてください。
給料を決めた以上は、毎月その金額を絶対に払わなきゃダメですよ。
資金繰りが苦しくなったんで、給料もらわないでおこう、とはならないように。
では、どうすればいいのか?
まずいくらまでなら、自分に給料が出せるのかを考えましょう。
個人事業主時代の青色決算書、あるいは収支内訳書を見てください。
1枚目の右下に書いてある事業所得の金額。
これが言うなれば会社にしたときの利益の金額ですから、この事業所得の金額くらいまでなら、自分に給料が出せるだろうという見込みが立つわけです。
その上で。
自分の普段の生活費はいくらかかってますか?
最低でも生活費を賄える位の給料を会社からもらわないと、ご飯が食べていけませんよね?
この2つの兼ね合いで、自分の給料を決めることになります。
え?
事業所得の金額じゃ全然生活費に足りなかった?
という事は、会社を作るのはまだまだ早かったということ。
でも、会社を作ってしまった以上は仕方がありません。
がんばって稼ぎましょう。
【編集後記】
昨日は午前中はブログ更新と自重トレーニング。
午後からはヘアサロン、電話での打ち合わせ、メール返信、クライアントの決算作成など色々と。

