不正申告の大きな代償
おはようございます。東京・練馬の税理士、村田龍矢です。
今日は、不正申告の代償、というお話。
① 「重加算税」という重すぎる負担
まず、売上を意図的に抜いたり、ウソの経費を入れたりしたと認定された場合。
通常のペナルティではなく、「重加算税(35〜40%)」が課されます。
重加算税は、調査で確定した追徴税額に、かけられるものです。
追徴税額が増えれば増えるほど、重加算税も大きくなる仕組み。
しかも、最大で7年分も調査を受けた日には、重加算税だけで数百万円に上ることも・・・
ついでに、重加算税は払っても事業の経費とならないのです。
踏んだり蹴ったりです。
② 「延滞税」の計算期間が不利になる
そして、意外と知られていない恐ろしい罠が「延滞税」です。
税務署への利息みたいなもの、とお考えください。
実は、単なる経理ミスなどの場合、申告期限から1年を経過すると延滞税の計算がいったんストップする特例があります。
要は、最大で1年分しか延滞税を払わなくても良いのです。
しかし、重加算税が課されるような「不正申告」の場合、このストップ特例は適用されません。
ごまかしていた数年間分、最大で7年、まるまるフルで高い利息が計算され続けます。
追徴税額に加え、容赦なく利息がむしり取られるのです。
③ 国税当局からの「評価」と「先入観」
しかし、お金のダメージは最悪払ってしまえばいつかは終わります。
私が元国税の立場として、一番恐ろしいと思う本当の代償はこの3つ目。
「不正申告をした」という、国税当局内での評価です。
一度、重加算税を課された事業者は、当局のデータにその履歴が残ります。
当然、「また何かやっているのではないか」と、次回の税務調査の候補に挙がりやすくなります。
さらに恐ろしいのは、調査官が持つ「先入観」です。
数年後に再び調査が来た時、彼らは最初から「この人は以前不正をした人だ」と思って調査に臨んでくるもの。
この評価は、次の税務調査で調査官に申告を調べて真面目に申告をしていたと証明するまで、挽回のチャンスはありません。
専門家からも敬遠される・・・かも
そして、不正申告をしたという事実は、味方であるはずの税理士との関係にも影を落とします。
もし、「過去に重加算税を受けたことがある」という事業者が新たな税理士を探そうとした時、どうなるか。
契約を躊躇する税理士はいるでしょうね。
少なくとも、プラスの評価を受ける事はないでしょう。
なぜなら、「また隠し事をされるかもしれない」というリスクとストレスを抱えたまま、国税の目からその事業者を守らなければならないからです。
私自身は元国税なので、不正申告の現場には「慣れ」があります。
これが普通の税理士なら、自分が作った申告書が不正なものだった、なんて地獄でしょう。
国税からマークされ続け、税理士からも敬遠されるかもしれない。
お金だけでなく、「国と専門家からの信用」を完全に失い、孤独な経営を強いられることこそが、不正申告の最大の代償なのです。
目先の利益のために、自分の一生つきまとう信用を売り渡してはいけません。
やはり、王道が一番、真面目な申告が一番です。
【編集後記】
昨日は午前中はブログ更新と自重トレーニング。
午後からはデータ整理とメガネの受け取り。


